先週から主に朝の時間帯を使い、医学部コース生に対して面接の個別練習をしています。現在まででほぼ半数が終了しました。終了と言っても「第1回の終了」であって、その時に出された「課題」を、各自が第2回の練習までにこなしてこなければなりません。
医学部を目指す理由は千差万別です。ですがその理由を、相手に「説得的に伝える」ためには、ある一定の「説得のルール」を守った言い方をしなければなりません。C/Pの目的はそこにあります。
⇒ http://wasedazemi-ishinjuku.blogspot.com/2011/12/private.html
今までに第1回を終わらせた塾生にはそれぞれの課題を課しましたが、その課題には次のようなある一定の共通点が見いだせました。
獣医学部の生徒の面接練習時にも同じようなことを感じたことがあります。もしかしたらそこが塾生全体に共通する、
「弱点」
なのかもしれません。
1.話がセンチメンタルに流れすぎる傾向があります。
「小学校時代に大きな病気をした。その病気を治してくれたドクターや看護師の方々に憧れを持った。自分もそのような仕事に就きたいと思ったので、医学部に入ろうと思った」
であるとか、
「子供の頃に飼っていた仔犬が怪我をした。その怪我を上手に治してくれた獣医の先生のように、自分もないたいと思ったので獣医学部を目指す」
というような理由がそれにあたります。
その事柄自体は悪くありません。それだけの大きな意味がその人にはあったのだろうということはよく理解できます。
ですが、それはあくまで
「その人本人にとって」
なのであって、その時に自分がどう感じたかを周りの人(特に面接官)がそのまま理解してくれると思ったら大きな間違いです。
たとえ自分にとってどれだけ大きな意味がある(あった)出来事であっても、それを相手に理解してもらうためには、クリアしなければならないハードルが沢山あります。
それは1,2学期のC/Pで十分に教えてきたつもりでしたが、まだまだ
「身についている」
とは言えないようです。
2.自分が入ろうとしている第一志望の大学についての基礎知識不足が目立ちます。
自分が入ろうとしている大学については、受験生としてできる範囲で徹底的に調べておくことが「礼儀」でもあります。
基礎的な知識の不足から、自分が将来やりたいと思っている内容と大学との親和性が低いのではないかと相手(面接官)におもわれては、何のための面接かわかりません。
面接はあくまで自分をきちんと
「相手に伝え」
その結果として相手に
「行動の変革」(受験生の場合であれば「合格」を勝ち取るということ)
を起こさせるのが目的ですから、面接をしたが故にかえってその大学に入れなくなったというようなことが起こったら、今までの時間と努力が無駄になります。
その意味でも、絶対必須の「知識」のレベルはクリアしておかねばならないのです。
大学への基礎知識と言っても、決して難しことではありません。たとえば面接練習の時に私は何人かの方に、
「大学の掲げる教育目標」
について聞きました。
実際の場ではどうあれ、それがその大学・医学部の社会にj対する「ミッション」であり教育行為の具体的「ビジョン」であるからです。
ストレートに答えられた人は、一人もいませんでした。これには驚きました。
一人一回15分、多くても週に2~3回程度の練習です。今まで積み重ねてきた「教科学習」に、最後に
「味付け」
するのがこの「面接」なのです。
今までC/Pをきちんと受講してきた人にとっては、今からでも十分に間に合うことです。課題は難しいかもしれませんが、気後れすることなく積極的にチャレンジしてもらいたいと思います。