2011年8月15日月曜日

コミュニケーションプログラム(C/P)(続・続)

英語でも日本語でも、自分の意思・意志を過不足なく相手に伝え、行動の変革を起こさせるような一連の言語・非言語行動の総称を「プレゼンテーション」と位置づけるとした時に、私たちの心に浮かんだことは、これが大学入試の「面接」にも、そのまま応用できるのではないかということでした。

それが医進塾C/Pの最初の導入でした。今から3年前です。

「面接」については多くの受験生が誤解していることがあります。端的にいえば、面接の事前練習とは、「過去問を調べて、特に入学希望の動機について入念に準備し、それを暗記して行くこと」だと考えていることです。

これほど大きな間違いはありません。

「面接」(英語ではinterview)は辞書で調べると「a meeting of people face to face, especially for consultation;何かをめぐって協議するために人が直接会うこと」となっています(Oxford Dictionary of English)。英語のinterview は、inter +viewですから「お互いのものの見方をやり取りすること」が原義です。

「直接会って、お互いのものの見方・考え方のやり取りを行うことで、互いがよりよく知り合うこと」がインタヴュー(面接)なのですから、一方的に答えだけを暗記してそれを試験会場で吐き出したとしても、相手に伝わるはずがありません。むしろ聞いている側にとっては一方的で退屈な「無駄な時間」になります。

相手の考え方、ものの見方と自分の意見とが「かみ合って」初めて本当の「面接」になるのです。その結果、相手(面接官)が「この子を合格にしてあげよう」と思ってくれれば、そこで「行動の変革」が達成できたことになります。

これはまさに私たちが「プレゼンテーション」の最終目的とするものと同じではないでしょうか。

現在医進のC/Pは「ラウンド2」に入っているところです。「ラウンド1」は、セオリーに基づいた細かいテクニックを、一つずつ確認する作業でした。ラウンド2は、それを応用してできるだけたくさんの回数の練習を積み重ねることが目的になります。

今までは私がやってきた「MC;Master of Ceremony;総合司会」も塾生にやってもらっています。

ラウンド2は夏期合宿で終了の予定です。9月からは模擬会場を設定しての本格的な面接練習(ラウンド3)となります。

今までのラウンド1、ラウンド2をきちんとこなしてきた人にとって、このラウンド3は恐れるに足りません。むしろ「こんどはどんな風に自分の言うことをアレンジしてやろうか」と、楽しみになるくらいのものです。

早くそこまで行ってもらいたいものですね(笑)。

自分の未来が単純な試験の点数・成績で決められるのは、せいぜい大学入試までのことで、それ以後はほとんどが「面接」で決められるようになります。

残念ながら、それに有効に対応するようなカリキュラムをもつ大学は、今のところあまり見当たりません。またプレゼンテーションの練習というのは、「絶対に相手にこれを伝えたい」という気持ちがあって初めて有効なものとなるのであって、ただ漠然とテクニックだけを身につけようとしても無理なのです。

その意味で、入試の面接対策は絶好の機会だといえるでしょう。

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今まで何度かに分けて医進塾のC/Pの解説をしてきました。
興味のある方は、一度見学に来ていただければと思います。

医進塾のカリキュラムが、机上の勉強だけにとどまらない、将来を見通したものであることをご理解いただけるものと確信しております。