2011年8月27日土曜日

実況中継No.21:ターム毎の雰囲気

今回の合宿は、第一タームが「数学」、第二タームが「理科」、そして今日からの第三タームが「英語」になっています。
この一週間、塾生全員と一緒に暮らしてみて、ターム毎の雰囲気が全く異なることに驚かされます。

第一タームの「数学」や第二タームの「理科」の時には、塾生の活発な生活が非常に印象的でした。時間を見つけては卓球をやったり、テニスをしたり、仲間で連れ立って気分転換を兼ねて買い物にいったり、時には「こんなに元気でいいのかね」と、こちらが思わざるを得ないこともあったほどです。

それが今日の「英語」になった途端、まるっきり雰囲気が違ってきたのです。

生徒たちは時間があると単語を暗記しています。今までであれば彼らのはしゃぎ回る声などがこだまする正面ホールも、ソファに横になって単語の暗記に余念のない生徒たちで一杯です。時折英単語をブツブツつぶやく声がきこえるだけで、話し声一つしません(私が試しに話しかけてみたら「うるさいわね」と言わんばかりの目つきで睨まれて完全に無視されました・笑)。

今までは試験や解説が終わればそれで一段落、次のテストまでは気分転換の時間だと考えることができていたのでしょう。それが「英語」になったとたんに際限ない単語の暗記に気持ちが傾いてゆき、騒ぐ余裕がなくなったということだとおもいます。

そう思うとこれは教科による勉強傾向をそのまま表していると言うこともできそうです。

ある程度理屈で割り切れる理数系科目とは違い、英語は「総力戦」です。理屈や理論はもちろん必要ですが、それだけでは到底満足のゆく点数は取れません。基礎的な構文把握力に始まり、単語力、熟語力、基礎発音、背景的知識など、全てが必要とされるのが「英語」という科目の特徴の一つなのです。

それに対して「数学」について言えば、例えばシュタイナー教育では思春期初期の子供の気持ちの鬱屈に効果的に対応するため「数学」をゆっくりと明晰に教えるのだということを聞いたことがあります。

確かに数学には(そして理系科目一般には)そういう良い意味での「副作用」もありそうです。

だとするといま医進の子供たちは、まさに全身全霊をかけて「英語」と取り組んでいるわけで、まさに「合宿」の最後を飾るに相応しいとも言えるでしょう。

合宿の最後の「長い長い3日間」は、始まったばかりです。