2011年8月13日土曜日

コミュニケーションプログラム(C/P)(続)

学校で習う英語の指導を、全て「プレゼンテーション」という視点から見直し、位置づけ、そのために役に立つ体系に作り直してゆくことが、私達のそれ以後の仕事になりました。同時にそれをいかに自分達の授業という形で実践してゆくかも大きな課題として残りました。

現在どの先生方もそれぞれの場所で、それぞれの課題を抱えながら研究を重ねています。「English Forum」はそのための研究発表の場として、今も定期的に会合を続けながら課題を模索しているところです。

さて、そのような研究を続けながらもう一つ大きな課題として残ったことがありました。「母国語(日本語)との関係」がそれでした。

前回プレゼンテーションの定義を「自分の意思・意志を相手に正確に伝え、その結果相手に何らかの行動の変革を起こさせようとする、一連の言語・非言語行為の総称」としましたが、そもそもこれは自分の母国語である「日本語」でできなければならない事柄なのではないか、ということが大きな問題になったのです。

問題は大きいのですが、答えは単純でした。「両方やればよい」(笑)ということに尽きるからです。

英語の教師集団が英語のプレゼンの前段階として、日本語できちんとしたプレゼンができるような指導をしておくということには、何の矛盾もないどころか、むしろ好ましいことです。

一般的に国語の先生方は(例外もあるとは思いますが)、「国語の先生」であって「日本語の先生」と呼ばれることを忌避する傾向があります。言語としての日本語の効果的な活用法という「技術面」の研究には、どうしても二の足を踏む方が多いのです。

また失礼な言い方ながら、国語の先生だからと言ってプレゼンの方法をきちんと習ってきた方ばかりではありません。大学の国文科にはそのような科目はおかれていないのが普通です。英語の先生だからと言って英語がきちんと伝達手段として使える方ばかりではないのと同じことです。

4年前から私達の課題は、プレゼンテーションを「教育の場にきちんとした形で持ち込む」ことに集約されてきました。現在それは英語・日本語の両方で一応完成の段階まで来ています。

私が医進塾で行なっているC/Pは、それをそのまま応用していると言ってよいと思います。

(続く)