たまたま先ほど読んでいた本の中にこんな文章が引用されていました。
To the timid and hesitating everything is impossible because it seems so. (W. Scott)
臆病でためらうものには、全てのことは不可能だ。なぜならそう見えるからだ。
こんな訳になるでしょうか。
「臆病」とは、ありもしない出来事を勝手に思い込んで、それにおびえることです。「ためらい」とはあるかどうか分からない悪い結果をすでに起こったものと考え、それによって自分の行動を制限することです。どちらも生きてゆくうえに(ある意味では)必要なことではありますが、場合によってはその人の成長を妨げることもあります。
「匹夫の勇」(思慮分別の無い、血気にはやるだけの意味の無い勇気)という言葉もありますから、いつもいつも「勇気・勇気!」というだけなのも能がありませんね。
ですが人生には「ここ一番!」という場面が何度かあるもので、その場面で必要なのは「敢えて先に一歩踏み出す勇気」であることは間違いありません。
その勇気は何が与えてくれるのでしょう?
私は各自の「志(こころざし)」しかないだろうと考えます。
どんなにつらくても、どんなにいやなことがあっても、それを乗り越えた向こう側にいる自分の姿を見ることができるとき、人は「やる気」を出せます。そのやる気が「勇気」なのです。
皆さんは今の勉強を、ただの点取り試合みたいなものと考えてはいないでしょうか?そうではないと思います。今勉強している、その一題一題に真剣に対峙することによって、それらは皆さんにそれだけの力を付けてくれる「試金石」となっているのです。
中には何のためにやっているかわからないと思われる問題もあることでしょう。でもそれが本当に意味のないものなのかどうかが分かるのは、ずっと後になってのことなのです。
将来を見通すことは誰にもできません。でも自分の将来をリアルに思い描くことはできます。思い描いた自分の将来の姿に向って、一歩ずつ進んでゆきましょう。