2008年3月30日日曜日

不思議なこと

私が教職についたのは1979年ですので、かれこれ29年教壇に立っていることになります。学校全体を管理するような仕事についていたのはそのうち6年ほどです。管理業務というのは私には向いているとは思えないので(汗)、その仕事のかたわら(というべきか、管理業務のほうがかたわらなのだか・笑)、英語の授業を担当することは一年の途切れもなく続けてきました。

おかげさまで教えた生徒の数は2500名ほどになります。教えた子供たちの記録をきちんととるようになったのは、教え始めて8年ほどたってからだったので、現在手元に残っている指導記録は、大雑把に言って、大体1000人分くらい、というところでしょうか。

ほとんどの生徒とは、もう一生会えないと思いますし、私のことを覚えているかどうかもわかりませんが、私にとってはその子達との出会いはみな貴重な思い出であり、一人ひとりがみな「今の私」を作ってくれたという意味で「恩人」だと思っています。今も連絡を定期的に取れる人は、そうですね、多く見積もっても数十人というところでしょうか。

先日、その記録をぱらぱらと見ていて、とても不思議なことに気がつきました。

それは「高校や中学校時代の姿と、社会に出てからの姿の間には大きな差がある」ということでした。ある先生が「子供はバケルからねぇ」(笑)と言ってましたが、確かにそれはいえることだと思います。

中学校や高校の姿は、もしかしたら「さなぎ」なのかもしれませんね。早咲きの方はその段階でもう華を開かせるのかもしれませんが、その段階をじっくり自分を見つめることで過ごした方のほうが、後から大きく咲くような気がしてなりません。

高校時代にスポーツで華やかな活躍をしたり、生徒会活動で脚光を浴びたり、あるいは勉強で頭角を現したりする人が、その後の学生生活でも同じような活躍をするかというと、「決してそんなことはない」というのが、私の実感です。

今、医進塾で勉強をしている方々にも同じことが言えるのではないでしょうか。

皆さんが活躍する場は、「これから」なのです。皆さんの「今」は、「未来」につながっているのです。みなさんの勉強は皆さんの将来、つまりはこの社会の「未来」のための勉強なのです。

成績が上がらず落ち込むこともあるでしょう。でもそれは決して無駄なことではなく「これから」のための目印になることなのです。

タイトルに「不思議なこと」と書きましたが、これは案外「当たり前のこと」なのかもしれませんね(笑)。医進塾はみなさんの未来を信じ、そのためにお手伝いさせてもらうのが使命です。

「当たり前のこと」を信じ、明日からの勉強に新しい気持ちで打ち込みましょう。