昨日のAちゃんから『岳人はぼやかず』という言葉を教えてもらいました。彼女もこの言葉を高校の先生から教えてもらったということです。
岳人は「山登りをする人」のことです。山に登る人は自分を取り巻く環境についてああだこうだいうことなく、その中で最善を尽くして頂上を目指すものだ、というような意味でしょうか。
受験生を励ますために言ってくれた言葉だということですので、たぶん私の解釈で合っているだろうと思います(違っていたら教えてください(笑))。
自分の周りが「こうであってほしい、ああであってほしい」とは、一般的に誰でも思うことです。それが悪いというのではありません。その希望があってこその文明の発展だったはずです。
でもそれがぼやくことだけに終わってしまい、自己正当化に通じたとしたら、どうでしょう?
いくら事前調査を徹底して行っても、登っている最中に天候が思わぬ方向に変わることがあるかもしれません。装備が状況と環境の変化の全てに対応できていなかったということが分かるかもしれません。予想に反して道が険しく、想定外の体力を消耗した結果、遭難の憂き目にあうかもしれません。
そのようなときに、周りを、そして自分を責めず、その時、その瞬間で自分のできることのすべてを冷静に判断して実行すること、これが『岳人はぼやかず』の本当の意味なのだと改めて思います。
ぼやいてみたところで状況は変わらず、それに上手に対処できなければ自分の生命が危険にさらされるわけです。山の中で遭難した時にぼやいて自己正当化を試みたところで、それが何になるでしょうか?
そう思うとこの『岳人はぼやかず』は、以前このブログでご紹介した『Who dares wins!:勇気あるものが勝つ!』に通じるものがあるようにも思います。
絶好調のときに自分を振り返るのは案外とやさしいかもしれません。反対に不調の極にいるときに自分を振り返り、自分の失敗の原因を冷静に分析し(ぼやくのではなく・笑)、その時その場で出来ることに最善を尽くして挑戦するためには、勇気が要ります。
そのための「勇気をもちなさい!」ということを、穏やかな表現で表したのがこの『岳人はぼやかず』という言葉なのではないでしょうか?
改めて読むと、奥の深さを感じる言葉ではありますね(^^♪