私が『坂の上の雲』をとても気に入っている理由の一つは、登場人物と医進塾の塾生とを頭の中でダブらせてしまうからかもしれません。
秋山好古、真之の兄弟、それに正岡子規の三人について、司馬遼太郎は次のように書きます。
『彼らは、明治という時代人の体質で、前をのみ見つめながら歩く。
登ってゆく坂の上の青い天に、もし一朶の白い雲が輝いているとすれば、
それのみを見つめて坂を登って行くであろう。』
⇒ http://www.youtube.com/watch?v=j6Jwc4S3idI
連日の厳しい授業に耐えながら、自分の将来の姿を思い、「絶対」という保証の無い入学試験に向けて前をのみ見つめて『受験』という坂を登って行く彼らの姿は、私にはどうしても上記の三人の姿に重なるのです。
特に彼らは自分の将来を『命に関わる仕事』につくと思い定めています。大学に入ることが、他の文系(あるいは医系以外の理系も含めて)の生徒と、根本的に異なった意味を持つのが医進塾の塾生たちなのです。
何としても、最後の最後まで応援・指導し続けて行きたいと思います。