2012年1月9日月曜日

クリスマスの終わり

タイトルを見た人から「今頃なに言ってんだよ」と叱られそうですね(笑)。

でもこれ、本当なんです。クリスマスの終わりは、昨日1月8日です。

⇒  http://wasedazemi-ishinjuku.blogspot.com/2011/11/blog-post_27.html

昨年11月の末に書いたことです。

カトリック教会にとってのクリスマスは、11月末の「待降節第一主日」に始まり、昨日の「公現祭」までです。

赤ちゃんが生まれるのを待ち望み、生まれたら家族でそれを祝い、喜びをかみ締め、数日後に「お披露目」となる・・・。そのプロセス全体が「クリスマス」です。

24日の夜だけ大騒ぎをして、終わったらクリスマスグッズはすべて片付けて「新年大売出し」の準備をするという日本のデパート商戦とはずいぶん違いますね。

次の日曜日(主日)から、教会は普通の暦に戻ります。それが続くのは、今年の場合2月22日(水)までです。

22日になにがあるのかというと、

「灰の水曜日」

の儀式です。

「人間は塵から生まれて塵に戻る」

ことを思う儀式です(ごく少量ですが、本当に頭に灰をかけます)。

この日から始まるのが「四旬節」(40日間)で、これが4月8日の『復活祭』まで続きます。

復活祭のことを英語ではEasterといいます。「光は東から」にちなんだ言い方です。復活祭のあと数週間は「復活節」として毎週日曜日のミサには、それにちなんだ聖書箇所などが朗読されます。

それが終わるのが(今年の場合)5月27日『聖霊降臨』の祝日です。

要するに教会は11月末から1月最初までを『クリスマスシーズン』、2月中ごろから4月上旬あたりまでを『イースターシーズン』としているということです。

これも案外一般には知られていないことですが、教会にとっては『クリスマス』よりも『イースター』のほうが大事な期間なのです。

イースター(復活祭)は、教会の歴史の最初から特に大事な儀式として祝われてきました。ですがクリスマスが今のように祝われるようになったのは、12世紀から13世紀になってからのことに過ぎません。

神学的な意味づけの差によるものですが、でもどちらかと言うと『赤ちゃんの誕生』のほうが、ずっと親しみやすいですよね(笑)。

即席の「キリスト教入門講座」でした(笑)

PS
イースターの期間は「移動祝祭日」で、その年毎に変わります。早いときは3月末になることもありますし、遅いときには4月の末になります。