「クリスマスっていつのことだか知っている?」
と聞くと、皆、
「お前はひょっとしてバカではないのか?」
と言わんばかりの顔で
「24日のことですよ」
と堪えてくれます。
本当のクリスマスシーズンは、今日が初日なのだということを知っている人は案外多くありません。
でも本当なんですよ(笑)。
私達が普段使っているカレンダーとはまた別に、キリスト教会には教会内のカレンダーがあります。
「典礼歴」
と呼ばれているものがそれです。
それに従うと、今日が、
「待降節第1主日」(主日とは日曜日のことです)
で、これから4週間がキリストの誕生(つまりクリスマス当日)を待つ期間(待降節)だということなのです。
待降節のことを英語ではadventと言います。よくカレンダー屋サンで売っている「アドベント・カレンダー」のアドベントです。
イエス・キリストはマリア様から24日の夜半に生まれました。それをお祝いする祝日が25日です。そうするとキリストの誕生日は24日ということになりそうですが、当時の日付の数え方では、前日の日没からその翌日として数えましたので、それに従って誕生日を25日としているわけです。
それが現代の数え方に換算されて25日がクリスマス、24日がクリスマス・イブ(イブは前夜という意味です)とされるようになりました。
本来クリスマスは「赤ちゃんが生まれた日」ですから、大騒ぎのパーティなどは避けて静かに家族だけでそれを喜ぶという風潮が一般的でした(フランスやイタリアでは今でも原則はその通りです)。
では25日でクリスマスシーズンが終わりかというと、これがまた違って(笑)、こんどはイエス・キリストの誕生を時間をかけてお祝いする「降誕節」が26日から始まり、これが終わるのが2週間後(大体1月の第1か第2日曜日)に祝われる「公現祭」で、本当はここまでが「総合的クリスマスシーズン」(笑)ということなのです。
イエス・キリストの誕生を祝って東の国から三人の博士(賢者とも訳します)が贈り物を持って来ます。その三人がイエス・キリストに出会った日を公現祭としてお祝いするわけです。
※ちなみに、その三人の博士達の名前は「メルキオール」「ガスパール」「バルタザール」ということになっていますが、果たしてだれが確認したのでしょうね(笑)。
クリスマスにプレゼントを交換するという習慣は、ヨーロッパではあまり見られず、むしろ当日は家族で静かに食事をしてお祝いし、その分「公現祭」に大騒ぎする(赤ちゃんのお披露目ですから・笑)のが普通のようです。子供たちはこの日にもらうプレゼントを、約一ヶ月間、どきどきしながら待つのです。
医進塾では12月26日から「冬期合宿」が予定されています。塾生全員に、何よりも価値のある、
「合格!」
というプレゼントが届くことを、心から祈っています。