土曜日の夕刻で、塾生個人面談は終了しました。平行して保護者面談(希望者)も行い、こちらは来週末までかかります。
30名の塾生と、一人15分~20分(例外的に45分話した人もいました・笑)の時間で、現在の彼ら・彼女らの学習状況その他を聞く、貴重な機会でした。皆の感じていること、考えていること、不安に思っていること、ある程度は安心していること・・・等々を事細かに・・・とまでは行きませんでしたが、一応ゆっくりと聞くことができ、概要を大きくつかむことができました。
全員に共通する不安は、当たり前のことですが、果たして自分が、
「今の勉強で合格するか」
ということでした。
これに対する最も適切な答えは、
「合格するように勉強するしかない」
ということに尽きます。
試験には「合格」と「不合格」の二種類の結果しかあり得ません。合格を目指してどんなに努力しても、それは合格の保証にはなりません。だからと言ってまったく努力しなければ、合格は夢のまた夢ということになります。
よい結果を信じ、今の努力が必ず実を結ぶということを確信しつつ、今の生活に最善を尽くして先に進むことが、彼ら・彼女らに要求されている事柄です。
誰もが皆、一度は人生のどこかで経験をしてきていることです。彼らだけが、
「例外」
にはなりません。
ですが、考えようによってはこの勉強のみの生活は、大変に恵まれている生活でもあります。
「勉強はウソをつかない」
からです。
「やればできる。やらねばできない」
このことです。そこに他人が介在することはあり得ません。分からなければ、それは100%、
「自分が悪い」
のです。
自分に正直に、本当に分からないところに立ち戻り、決して、
「分かったふり」
をせず、謙虚に先生の真摯な指導方法に自分を任せて先にすすむ訓練をする1年間、それは人間の社会ではきわめて稀な、得難い期間なのではないでしょうか。
この期間を可能にしてくれた、ご両親、指導の先生方への心からの感謝のうちに、最後の三ヶ月を過ごせたら、それは素晴らしいことだと思います。
塾生の抱える
「不安」
を、どう捉えるか・・・いろいろと考えているうちに、こんなことを思うに至りました。
※「分からなければ自分が悪い」と言っても、教える側の「教え方」への反省を蔑ろにしているわけではありません。そうではなく「なんとか分からせてやろう、解けるようにしてやろう」としている先生方の努力に、
「しっかりとついてゆくこと」
もまた大事な努力だということです。
「分かったふり」
からは、何も建設的なものは生まれないのです。