受験生が一般的に嫌うものに
「圧迫面接」
があります。名前からしておどろおどろしい(笑)響きをもつものです。誰だって他人から「圧迫」されるのはキライのはずですから。
でもこの「圧迫面接」ほど誤解されている面接形式もないでしょう。ためしに今日C/Pの練習に来た生徒に「圧迫面接って、どんな面接だと思う?」と聞いてみました。
・どこまでも「なぜ?」と聞き続ける面接のことです。
・「君は医師(獣医師)に向いていないんじゃないか」なんて聞かれる面接。
・「こんな点数じゃ受からないよ」とはっきり言われる面接。
・面接官から自分の言っていることを突然否定されたり、さえぎられたりすること。
どの答えも、間違いではないのですが、一面的に過ぎます。本当の「圧迫面接」はこんなものではありません。
今日の医進C/P練習は、「本当の『圧迫面接』を体験する」のが目的でした。そこで出された課題は、
「あなたが医師(獣医師)を目指す理由を、なるべく具体的に60秒以内で答えてください」
「あなたは医学部(獣医学部)に入ったら、どのような生活を送りたいと思いますか。30秒以内で答えてください」
「あなたがこの医学部(獣医学部)を志望した理由を、なるべく具体的に60秒以内で答えてください」
「あなたの理想の医師(獣医師)像を、具体的な理由を添えて60秒以内で答えてください」
などでした。
時間の制約を受けながら、自分の言うべきこと、相手に伝えるべきことを、最も効果的な言い方と順序で言うことが、
「圧迫面接」
の本質なのです。
乱暴な表現を使ったり、突き放すような言い方をすることが「圧迫面接」だと思っている人がいるのは、大変に困ったことです。
今日の既卒生C/Pに参加してくれた人たちは、みな1学期からいろいろな機会にC/Pの指導を受け、それなりの実績もあり、パフォーマンスも上手な人たちばかりでした。
それでもこの
「時間の制約」
にはかなり
「苦戦」
を強いられ、終わったときには思わずため息がみなの口から出たほどでした。
それでも終わった後のWrap-up comment(まとめと反省)である人から、
「今までにやったことのない練習でしたが、これだけやると『60秒』とか『30秒』とかの長さの時間が『体感』できるようになりました」
という内容の発言があったのは、
「さすが」
と思った次第です。
C/P練習も、日を追ってハードルが高くなってきています。入試日の接近を実感する今日この頃です。