2012年9月29日土曜日

時の区別:「KronosとKairos」

今日のHR講話です。

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昨日は新しい英語の授業も入り,大変だったと思います。受講した感じはいかがだったでしょうか。

皆さんの相談を受けたり,保護者の方とお話しをする機会があるたびに,同じ質問をされることが最近多くなっています。

「時間がないのです。間に合うでしょうか?」

このことです。

この質問にお答えするときに,私はいつも次の二つの言葉を紹介してきました。
それが表題にしたギリシャ語で時間を表す表現,「KronosとKairos」なのです。

kronos「クロノス」は,ギリシャ神話の時間の神様です。ゼウスの父親に当たります。この言葉で表される時間は,自然に流れる時間です。時計で測れる時間でもあります。

kairosはそれに対して「自分の時間,心理的な時間」を指します。

これから皆さんに残された期間は,5ヶ月しかありません。でもこれは万人に共通した「kronos」としての時間です。これに縛られてはならないのです。

このkronosとしての時間を,どうやってkairosに変えてゆくか,それが皆さんに課された課題なのです。

スポーツに熱中しているとき,好きな本を読んでいるとき,あるいはゲームに没頭しているとき・・・等々,今までにもkairosとしての時間を,皆さんは様々な部分で・場面で,体験しているはずです。

今度はそれを

「勉強」

に応用してゆかねばなりません。

これは,黙って座っていればできるというものではなく,自分なりの

「努力」

がどうしても必要になるのです。

この

「時間変換の努力」

がこれからの皆さんの最大の努力目標になるということを,今日はお話させていただきました。