私の手元に、
「第26回宮崎医科大すずかけ祭医学展 ライオン企画編 『風に立つライオン』」
という本があります。
この本の経緯が、「はじめに」に、次のように書かれています。
『2001年11月23日から25日にかけて代26回宮崎医科大学すずかけ祭が行われました。私たちはその一つの企画として、「ライオン企画~風に立つライオン」を主催しました。
本企画では、歌手のさだまさしさんの歌「風に立つライオン」に関わりのある柴田紘一先生(宮崎県立日南病院長)をはじめ、6名の医師とさださんにインタビューを行い、そのレポートを展示しました。
また、柴田先生をお招きした茶話会も開きました。・・・略・・・企画終了後、「冊子をつくろう」という声が企画内外で生まれました。
そこで・・・「記念誌」を作ったところ、多くの方から反響をいただき、このたび出版社から本にしていただけることになりました。』
この感動的な小冊子を紹介するにあたり、まず、「風に立つライオン」という歌はどのような歌なのかを知っていただきたいと思います。
歌詞全文を出すのは、著作権上若干問題があるとは思いますが、これを知らないと先の話ができないので、ちょっと反則ですが、出してしまいましょう(笑)。
風に立つライオン 詞・曲 さだまさし
突然の手紙には驚いたけど嬉しかった
何より君が僕を怨んでいなかったということが
これから此処で過ごす僕の毎日の大切な
よりどころになります ありがとう ありがとう
ナイロビで迎える三度目の四月が来て今更
千鳥ヶ淵で君と見た夜桜が恋しくて
故郷ではなく東京の桜が恋しいということが
自分でもおかしい位です おかしい位です
三年の間あちらこちらを廻り
その感動を君と分けたいと思ったことが沢山ありました
ビクトリア湖の朝焼け 100万羽のフラミンゴが
一斉に飛び立つとき 暗くなる空や
キリマンジャロの白い雪 草原の像のシルエット
何より僕の患者たちの 瞳の美しさ
この偉大な自然の中で病と向かい合えば
神様について ヒトについて 考えるものですね
やはり僕たちの国は残念だけれどなにか
大切なところで道を間違えたようですね
去年のクリスマスは国境近くの村で過ごしました
こんなところにもサンタクロースはやってきます 去年は僕でした
闇のなかではじける彼らの祈りと激しいリズム
南十字星 満天の星 そして天の川
診療所に集まる人々は病気だけれど
少なくとも心は僕より健康なのですよ
僕はやはり来て良かったと思っています
辛くないといえば嘘になるけど しあわせです
あなたや日本を捨てた訳ではなく
僕は「現在(いま)」を生きることに思い上がりたくないのです
空を切り裂いて落下する滝のように
僕はよどみない生命を生きたい
キリマンジャロの白い雪 それを支える紺碧の空
僕は風に向かって立つライオンでありたい
くれぐれもみなさんによろしく伝えてください
最後になりましたが あなたの幸福を
心から 遠くから いつも祈っています
おめでとう さよなら