いきなり「成功とは能力のこと・・・」と言われて戸惑う人もいることでしょう。
全文は次の通りです。
"Success is the ability to go from one failure to another with no loss of enthusiasm."
「成功とは、情熱を失わず失敗を重ねることのできる能力のこと」
最初にこの言葉を読んだとき、思わず「う~む」と唸ってしまったことを思い出します。
「そうか、成功とは堂々と失敗できる能力のことか・・・」
そう思ったのでした。
私が初めて教職の仕事についた25歳ころのことです。長い間ずっとなりたいと思っていた教師という職業についたのはよいのですが、そこは「若気の至り」というヤツで、失敗ばかり。教師を辞めようと思ったことは一度もありませんでしたが、毎日が気落ちすることばかりで正直言って「何のために教師になったか」と自問する日々が続くだけでした。
そんなときに出会ったのがこの言葉だったのです。
「堂々と失敗すればよい。でも一度した失敗は繰り返さないこと」だと、自分に言い聞かせたのも、この言葉に触発されたからです。
数学の計算ミスも、英語のスペリングミスも、また国語の漢字ミスも、すべて「ケアレスミス」です。不注意のミスそのものを一度に根絶することはなかなか難しいことです。
でも、たとえば一度スペリングをミスした英単語は二度とミスしないということなら可能です。計算も同じ、漢字も同じです。そのように「One at a time」で細かいミスをつぶして行くことならば、その瞬間瞬間にできるはずなのです。
ケアレスミスだけではありません。
きちんとした挨拶ができない社会人一年生が、たとえばまずは自分のセクションの目上に対する言葉遣いだけでも直そうとすることは大事なことです。
電話の取り方もそうでしょう。顔の見えない相手にどう話すかは、とても難しいことです。
これがもう少し大きくなると、一つの企画が不成功に終わってもあきらめずに次の企画につなげるというようなビジネスシーンの話にもなるかもしれません。
すべてに共通するのは「堂々と失敗する、」ことのできる「能力」です。堂々と失敗できるためには何が必要か。
それが「失敗から学べる力」なのだと思います。それがあるからこそ「失敗」をただの「失敗」としてではなく「成功へのステップ」と捉えられるのだと思います。
「Success is the ability:成功は能力」
と言い切るために、そこから学べる力=打たれ強さを身につけるように努力しましょう。
ちなみに、この言葉を残したのは、ウィンストン・チャーチルです。