2011年9月27日火曜日

先輩からの相談パート2(笑)

前回「先輩からの相談」という記事を書きました。

ブログの記事はfacebookと連動させていて、多くの方が見てくれています。

そこで私のかつての教え子で、現在ドクターとして活躍しているT井A子さんから質問コメントがありましたので、私の回答も添えて載せたいと思います。


Facebookのコメント欄ですから、書き足りないところは多々あります。

でもいろいろな患者さんがいるということへの理解と、それへの適切な対応は、本当に切実な問題になってきているのだなぁと、T井さんの質問で改めて思いました。


コピーアンドペーストなのでうまく載るとよいのですが・・・(笑)。


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(T井さんからの質問コメント)


  • モンスター患者「様」用の回答も是非お伺いしたいです。設問の患者さんの受診方法だと、normalでない率が高そうにも思います。検診でひっかかって、「精査加療目的」ではなくて「納得いかなくて」受診というような方ですから。


    (私のコメント)



  • 外山 恩 
    そうですね(笑)。S君への回答は試験問題だという前提で書いたものですから、実際にはあんなにうまく行くはずはありません(笑)。


    「モンスターペイシェント」には、いわゆる「ドクターショッピング」をするタイプのモンスター(あのドクターはこういってた、こちらの病院ではこういわれたと延々と続けるタイプ)と、言葉の暴力を含めて積極的なアグレッションをぶつけてくるタイプのモンスターと、大きく分けて二種類いるように思います(笑)。


    前者の場合であればこれはエヴィデンスをきちんと見せることに尽きます。ご希望に応じて検査はどのようにもしますよ、という姿勢が大事です。それに納得できなければ他にどうぞという導線を作っておくことです。「申し訳ありませんが、うちではここまでしかできないのですよ」とはっきり伝える必要がありますが、これは個人病院では言い方がなかなか難しいとは思いますが・・・。

    抽象的になりますが、ドクターと患者との関係は法的には「準委任契約」の締結状態(カルテに氏名が記載された瞬間に成立)なので、問題の多い患者さんにはその範囲で接触するようにすることに尽きると思います。

    後者のモンスターについては、これは交通事故に合ったようなものなので、ドクターが対応するよりも看護師やケースワーカー、あるいは病院の特定部署が担当したほうがよいかもしれません。

    A子さんのように心優しいドクターの場合、むしろ私が心配するのはモンスターに出会った後の自分の精神状態のコントロールです。



    モンスターだなと確定できた段階で、あくまで法的・事務的な対応に切り替え、その流れの中で処理して行くのがベストです。そうでないとドクターといえども人間ですから、その後の気持ちの乱れが医療過誤につながらないとも限りません。

    他のノーマルな患者さんの権利を妨害することになるモンスターには断固たる処置・措置をとる毅然とした態度が病院全体に求められます。そうでないとドクターは安心して医療実務に専念できませんよね(笑)。いろいろ書きましたが、まあ、こんなところで・・・(笑)。





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