防衛医科大の願書受付が来週になり、いよいよ医学部・獣医学部の志望校決定の時期になりました。
この時期にあたって特に大事な点がいくつかあります。
1.学力・実力の「伸び率」
今の学力・実力が大事であることは当然ですが、おそらく塾生全員の心の中には「あとこれだけやれば、ここまでは上がる、上げられる」という「目安・目標」があるに違いありません。特に夏期合宿の猛訓練を受けたあとはそこが明確になっていると思います。
特に医学部の場合、メディカルテスト総合平均55点、全国偏差値60以下だと大変に厳しい状況になっていることは間違いないのですが、それでも「最後まで絶対にあきらめない」姿勢が大事です。あと5ヶ月をどうすごすかが「要」になってきます。
2.大学・学部との「親和性」
医学部・獣医学部は将来の職業がほぼ決定しているため「どこでもよい、入れれば」で選ぶ人も多く、それは決して間違っているわけではありません。
ですが特に昨今、どこの大学でも「自分の大学の独自性」を強く打ち出すことに大変に熱心になってきており、そこを理解せずに大学を選定することは大変に危険でもあります。
自分が入りたいと思う大学を「よく知ること」からすべてが始まるのですから、過去問の研究だけに止まらず、ぜひともその大学の学問的な傾向・特徴なども調べておくことをお勧めします。案外そのような知識が後から大きく役に立つこともあるのです。
3.保護者の方との話合いと相互理解
医学部・獣医学部の、ここ20年の変化は大変なものです。保護者の方がかつて受験生だったころと今とでは、大学の性格から社会的な認知、学生募集のあり方まで、すべてが違っていると言ってもよいと思います。
それらの状況をよく理解した上で、よくご両親と話合い、きちんと説明すべきは説明して自分の第一志望校を最終決定してゆきましょう。医進塾からもさまざまな資料を配付し、順次面接をしながら「ベストの選定」に向けて動いてゆきます。
4.安全校の選定には特に注意を!
獣医学部には「安全校」がありませんし、医学部も同じです。他の学部・学科を「安全校」として選ばねばならないのは医系受験の宿命でもあります(医学部ならば歯学部、薬学部、獣医学部ならば獣医師免許取得を目的としないゼロ免課程や受験可能な薬学部、農学部など)。
そのため、安全校の選定が「モチベーションの低下」を招きやすくなります。これが大きな問題です。
安全校とは言っても、ちゃんと試験もあるわけですし、決して「願書を出せば通る」ところばかりではありません。
安全校だからこそ「じっくりと調べて、そこに行くことになったとしても誇りを持てるような場所」を選んでおかねばならないのです。
いろいろと悩ましい時期であると同時に、本格的な「受験の季節」の開始でもあります。