《思いはかなう。 努力する人間を運命は裏切らない。 道は必ず切り開ける》
「プロジェクトX」という番組がありました。
その製作スタッフが、多くの登場人物に共通する事柄としてあげたのが冒頭に掲げたこの言葉です。
番組そのものは最終的にに「ヤラセ」の部分があるのではないかという疑惑を持たれ、惜しまれつつ終了となりました。
テレビ番組はひとつの「作品」ですから、たとえドキュメンタリーの手法を使ったとしてもそこに何かの意図的な操作があることはやむをえないことなのかもしれません。
また、たとえそのいくつかの物語に「ヤラセ」にあたるような意図的情報操作があったということを認めるとしても、基本になる事柄そのものを作りあげてしまったというような悪質なものでない限り、「感動」はやはり「感動」としてあるものだと私は思います。
作るほうは「できるだけ綺麗に、すっきりと、わかりやすく」その感動を伝えようとします。見ている私たちのほうが若干の軌道修正をし、その作品を「作品」として受け止め、感動の本質を損なわない程度に、修正してある部分を再修正してみればよいことなのではないでしょうか。
製作スタッフが何十人、何百人の人たちと出会い、その人たちの生活を深く知るという過程を通し、最後にたどり着いた言葉が、「思いはかなう。 努力する人間を運命は裏切らない。 道は必ず切り開ける」というものだったということ、そのことが「プロジェクトX」という番組についてのすべてを物語っているように思うのです。
医進塾で勉強に励んでいる諸君に私が伝えたいことも、もしかしたらこの一言だけなのかもしれません。
思いはかなうのだ、それを捨ててはならないのだ、努力する限り道は必ず開けるのだ、
このことをなんとしても私は塾生全員に理解してもらいたく思っています。