2011年4月11日月曜日

最近のこと

9日の土曜日には医進塾説明会、日曜日は個別の説明が4件、今日11日には、飛び込みで来たかたを加えて5件の個別面談がありました。来週から新学期が開始されますが、このところこのような面談で忙殺されています。

受験生一人ひとりの事情と、ご家庭がすべて違いますから、同じことを鸚鵡返しに繰り返すことはできないのです。

さすがに5人目の方が終わったときには、椅子から立てないほどの疲労感を感じました(医進塾の場合、個別説明会はどんなに端折っても1時間半はかかります)。医進に来るかどうかに関係なく、このささやかな出会いが、お話ししている方にとって何ほどかプラスになってくれることを祈っています。

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東日本大震災が起こって、丁度一ヶ月になります。この間本当に沢山のことがありました。いまここでこのようなことを書いている自分が、信じられません。一ヶ月と一日前には、まさかこんなことが起こるとは夢にも思わなかった自分がいました。

この間のことを改めて考えます。

自然の力の前には、なんらなす術もない私達ですが、同時に、そのことを知っている私達でもあります。自然の前に脆さ、弱さを露呈する私達ですが、それに負けないぞ、と思える私達でもあります。そのような「私達」であることに、私は誇りを持つのです。

自分の弱さをまっすぐに見つめられる人が、本当は一番強いのです。
自分の不完全さをはっきりと悟ったとき、人はもしかしたら「完全」に一歩近づいたのかもしれません。

震災後、ある崩れかけた家から救助されたお年寄りが、「再建しましょう、また再建すればいいのですよ、再建しましょう」と周りの人に向って語っていた口調が、私は忘れられません。

もしかしたらその町の、あるいはその地域の完全な再建まで、そのお年よりは生きられないかもしれません。それでも「再建しましょう、また再建すればいいのですよ」と、はっきり言えることの素晴らしさ。これほど私達を勇気付けることはありません。被災者の方から、私が勇気をもらったのです。

医進10のみなさん、大学生活を心行くまで楽しんでください。そして皆さんの将来の患者さんのために、今を120%利用して、大きくなってください。

医進11のみなさん、今始まった1年間を決して忘れないでください。未曾有の大災害と共に自分達の勉強が開始されたことを、心に刻み付けておきましょう。それが将来、きっと皆さんの心の支えとなるはずです。