今日、土曜日は医進塾塾生のほぼ全員が、1時限眼から6時限目まで授業を受ける日です。午前中の「有機化学」、午後の「数学ⅡB」、そして夕刻の「計算力特訓講座」へと続きます。明日はお休みですから、ここをなんとか乗り切ってまた来週へとつなげてもらいたいものです。
今朝のサンケイ新聞に大変面白い記事が載っていました。ある将棋の素人がプロの棋士と話しをした時、「自分と平手(つまりコマ落ちなしの対等の条件)で打ったら、どのくらいで勝てますか」と聞いたのだそうです。その棋士の曰く、「将棋盤上の、どこでもよいから、お好きな場所を指定してください。そこで詰んであげましょう」(笑)。
聞いた方はその答えに大変に驚くと同時に、半信半疑の気持ちもあり、また別の機会に今度は複数のプロ棋士のいるところで同じことを聞き、「こういうことは出来るものなのでしょうか?」と確認しました。
ところが、そこにたまたま居合わせたプロ棋士たちはその質問に対してみな一様に「そんなことくらいなら・・・」と、歯牙にもかけない様子だったというのです。
記事を書いた方はその「プロの技量とプロ意識」のすさまじさに圧倒されると同時に、そのようなプロ意識を持った人が社会から段々少なくなっていってしまっている現実に対して危惧の念を抱いている、と文章を結んでいました。
「マニュアル」(取り扱い説明書:トリセツのことです・笑)全盛の時代で、誰でも指示通りにやれば一通りのことはこなせる時代、でも誰もそれ以上のことをしようとしない。マニュアルどおりのことはできても、それをどうすればもう一歩先にまで伸ばせるかを考えない、そんな時代に、確かになりつつあるようです。「国民総素人化時代」なのかもしれません。
そんな中にあって、いまこの一年を「勉強のプロ」になることを目指して「修行」を積み重ねている人たちがいます。言うまでもなく、医進塾の塾生たちです。
「勉強のプロ」というのは「がり勉」とは違います。どのようにすれば最も合理的に、最も効率的に知識を自分のものにすることができるのか、どのような時間配分をすることで、いくつもの分野の知識を同時に身につけられるのか、そして最終的にその知識を「他人から評価してもらえる」形にするにはどうすればよいのか、を、単なる知識ではなく、身体で知っている人が「勉強のプロ」といえるでしょう。
将棋のプロはおよそ50手以上の先を読んで次の手を指すそうです。「勉強のプロ」は3ヶ月先を読んで今の勉強をこなさねばなりません。
どちらも「先を読む」訓練があって初めて可能なことです。
訓練=「練習量」です。「練習量が全てを決定する!」医進塾の指導方針は、やはり間違っていないのだな、と思わぬところでうなずいてしまいました(笑)。