まさかとは思ったのですが、見事に先週火曜日にインフルエンザにやられてしまいまいした。生まれて初めてのインフルエンザ罹患でした。以前にも熱を出したということはあったのですが、回数的には決して多くなく、特に10年以上前にイタリアのアッシジというところで9度以上の発熱を経験してからは、自分なりに気をつけていたこともあり、ほとんど経験がありませんでした。
それが先週の月曜あたりからなんだか深い咳が出て、変だなと思っているうちに、発熱。熱があることは朝のうちからわかっていたのですが、早稲田大学入試即日解答作成の仕事もあったりしてなんとなく時間がたち、終わってから測ってみたら、8度9分!!だったというわけです。
すぐにかかりつけの地元の病院に駆け込んだら、検査⇒即「A型ですね」(笑)。そのころには9度を超えていたと思います。
面白かったのは担当のY先生が「タミフルでゆきますか、どうしますか?」と聞いてきたことです。私はドクターの指示には忠実なほうなので(笑)「なんでもいいです、効くのなら」ということですぐに処方箋を書いてもらいました。
後から聞いたり自分で調べたりしたところ、インフルエンザは対症療法で様子を見ても大体一週間くらいで沈静化するので、特にタミフルのようにいろいろなうわさ・評判のある薬の場合は、一応患者の承諾を得るというような方針なのだそうです。
タミフルをすぐに服用し、そのまま食事もせずに寝てしまいました。夜中に一度おきてもう一回服薬。驚いたことにその時点でもう熱が5度3分にまで下がっていたことです。
タミフルは解熱剤ではないのに、なんと服薬後12時間で4度近く体温が急降下したわけです。熱の高さよりもこちらのほうが心配になりました。もともと人間の身体はhomeostasisホメオスターシスと言って「恒常性維持機能」が備わっており、それが外界の条件の急激な変化から脳やその他の器官を守っています。外気温であっても、最高温度と最低温度が4度の差というのはかなり大きなものだと思います。それと同じ変化が身体の内部に起こったわけですから、ほかに影響を与えないはずはありません。
めったに体験できないことなので、そのあたりから自分の身体の変化や、思考への影響などをずっと観察することにしました(笑)。
気がついたことはいろいろありましたが、中でも面白かったのは、体温が急激に上昇したときにはまったく感じなかった「思考レベルの低下」が、体温の急降下時には起こったことです。9度前後の熱がありながらも、早稲田大学の入試問題はほぼ完全に出来ており、先生方との話し合い(問題によってはダイレクトな答えが出せないことがあり、担当の先生方で話し合って妥当なラインを決めます)にも、支障はまったく感じられませんでした。
それが体温急降下時になると、問題の英語は読めても意味がつかめない、読んでいる英文は理解できても、それの前後の文章との論理的な関係がつかみきれない、ということが頻発しました。
これはとても面白い体験で、もしかしたら自分の持っている基礎エネルギ-が身体の恒常性維持に割かれている関係で思考能力まで回らないのかも・・・などと思ったりもしました。
下がった熱が上がるかな、とも思いましたが、それはなく、そのままあとは一眠りするたびにもとに戻ってゆくような回復のステップを実感し、何とかもとの状態に戻れたと思ったのが土曜日の朝。様子を見ながらちょっとだけ仕事をして、日曜日に再度休息。問題がないようなので、今日から完全復帰というわけです。
たくさんの方からお見舞いのメールをいただき、恐縮しております。本当にありがとうございました。
当たり前のことですが「健康の大事さ」を改めて実感できた1週間でした。
ブログもほぼ一週間停滞してしまいました(汗)。本当は病状の報告をひとつの資料として載せようかなともおもったのですが、医進のある生徒から、
「くれぐれも、余計なことをしないで寝ててくださいね!!」
と強く言われたこともあって(笑)、とにかくこの期間はおとなしくしておりました。
ちょうど医進11と12の入れ替わりの時期になっており、お伝えすることもいろいろあるようです。再開しますので、今後ともよろしくお願いいたします。