先週の土曜日は、教え子の結婚式でした。以前勤務していた女子高を10年ほど前に卒業した生徒で、現在は人材育成の会社に勤めており、最近ではプログラムを自分で作ってゆくほどの立場になっているとのことでした。
新郎は同じ職場で知り合い、職場結婚かと思いきや(笑)、この四月で仕事をやめもう一度キャリアアップのために早稲田の大学院でMBAを取るために勉強を始めたのだそうです。
当分は彼女の収入だけで暮らすことになり、大変だとは思いますが、それが二人で話し合った結論であれば何の問題もないだろう、と、相談を受けたときに答えました。
彼女の学生時代の思い出は、語りきれないほどあります(笑)。言い出したら切がないでしょう。でも私が彼女についてはっきり覚えている直近の思い出は、数年前に彼女が三ヶ月以上も行方不明になったことでした(笑)。
行方不明とは言っても決して悪いことをしたわけではありません(笑)。職場の上司に許可をもらい、100日間の世界一周の船旅に出ていたのです。ピースボートという企画だったとのことです。世界一周という非常に豊かなイメージとは逆に、この企画はできるだけ貧しい、恵まれない国に寄り、そこの人たちと語りあう機会を多く持つというものでした。
しばらく前から自分の胸の中で温めていた企画だったにも関わらずいざ出発するときになったら友人を含めてほとんど誰にも言わずに出国をしてしまったものですから、「Y子さんに連絡がとれない!職場にもいない!」ということになったのでした(笑)。
自分の生きてきた世界は狭い、だからできるだけ沢山の人に会いたい、それも普段では会えないひとにあって、いろいろ話をしたい、そしてその経験を自分の子どもに伝えたい・・・。彼女の思いはそのようなものでした。
披露宴でその時のことをスピーチで話した方が居られました。自分に休暇の許可を求めてきたときのY子さんの態度が、あまりに自然であったのでそれに感動したと言っておられました。
Y子さんは小柄でとても笑顔のすてきな、それはカワイイ女性です(こういうと大柄な女性はカワイクないといっているように取られるかもしれませんが、それは誤解です(笑))。その小柄なからだのどこにそんなエネルギーがあったのか、私もその話しを聞いたときに一瞬呆然としたものです。
今になって思うと、彼女にそれだけのエネルギーを与えたもの、それは彼女のご家族の暖かさだったのだと思い至ります。
人に最終的な「生きる力」を与えるもの、それは結局は肉親の深い「愛情」なのだということを改めて理解することのできた一日でした。
今度また二人を我が家にお呼びしようと思っております。きっと今にもましてステキなお二人になっていることでしょう。今から楽しみです。
Mくん、Y子さん、どうぞ末永く、お幸せに・・・!