メディカルテストの初回は5月14日でした。早いものでもう5回目を迎えます。全体で6回から7回の試験を考えておりましたので,三分の二が終了ということになります。
考えてみると膨大な数の問題を塾生はこなしてきました。
昨日の私の英文法・語法のクラスで,私は改めて塾生に「Book of Shame」の有効性について説明しました。Book of shame,「恥の本」・・・つまり自分が出来なかった問題だけを集めたノートのことです。
作り方は簡単で,こうでなければならないということはありません。私の場合は高校生のころから大判のルーズリーフバインダーを使っていました。数学でも英語でも,出来なかった問題を1ページ1題,それも表にだけ書きます,裏は解答を書くだけです。
コピーでも手書きでもかまわないのですが,慣れると手書きのほうが早いと思います。出来なかった問題をできるだけ丁寧に表に書き,裏に模範解答を書きつけます。
2週間に一度くらいの割合で,日曜日を使ってその「Book of Shame」の総復習をします。出来なくてイヤになることもありますし,案外良くできて気をよくすることもあります。
大事なことはこれを三ヶ月なり半年なりの期間,
「続けること」
です。
半年も経つと,最初のころにどんな問題が分からなかったのかが
「分からなく」
なってきます。高校3年間の「半年」というのは全体の六分の一ですから,学生にとっては結構長い時間帯なのです。
それが,自分のできなかった問題を改めて解答することで,頭にきれいに蘇ってくるから不思議なものです。
その時できなかった問題を,改めてやってみて正解を導き出せたとき(英語ならばきちんとした訳がつけられたとき)の喜びは,他にたとえ様がありません。
出来なかった問題が,後になってきちんとできたという,ただそれだけのことで,その時の思い出が全部「良かったもの」になってくるのです。これはちょっとした「おまけ」のようなものですね。
定期試験の前などは,そのBook of shameを見直すだけで十分でしたし,英検などの資格試験もそのノートを試験場に持っていって直前まで眺めていたおかげで,結構よい点で合格することができたものです。
自分が出来なかった問題をノートにまとめるという作業は,その時は決して楽しいものではありません。悔しさや情けなさが先に経つことが殆どです。
でもそれが後になって
「お,出来たぞ!」
と思うときの嬉しさは,先ほど書いたように,言葉では言い尽くせないほどです。
大げさかもしれませんが,自分が一回りもふた回りも
「大人になった!!」
というような感じになるのです。
全員が何かの形でBook of Shameを作って,活用してくれることを期待しています。