2012年10月24日水曜日

Book of shameのこと。

メディカルテストの初回は5月14日でした。早いものでもう5回目を迎えます。全体で6回から7回の試験を考えておりましたので,三分の二が終了ということになります。

考えてみると膨大な数の問題を塾生はこなしてきました。

昨日の私の英文法・語法のクラスで,私は改めて塾生に「Book of Shame」の有効性について説明しました。Book of shame,「恥の本」・・・つまり自分が出来なかった問題だけを集めたノートのことです。

作り方は簡単で,こうでなければならないということはありません。私の場合は高校生のころから大判のルーズリーフバインダーを使っていました。数学でも英語でも,出来なかった問題を1ページ1題,それも表にだけ書きます,裏は解答を書くだけです。

コピーでも手書きでもかまわないのですが,慣れると手書きのほうが早いと思います。出来なかった問題をできるだけ丁寧に表に書き,裏に模範解答を書きつけます。

2週間に一度くらいの割合で,日曜日を使ってその「Book of Shame」の総復習をします。出来なくてイヤになることもありますし,案外良くできて気をよくすることもあります。

大事なことはこれを三ヶ月なり半年なりの期間,

「続けること」

です。

半年も経つと,最初のころにどんな問題が分からなかったのかが

「分からなく」

なってきます。高校3年間の「半年」というのは全体の六分の一ですから,学生にとっては結構長い時間帯なのです。

それが,自分のできなかった問題を改めて解答することで,頭にきれいに蘇ってくるから不思議なものです。

その時できなかった問題を,改めてやってみて正解を導き出せたとき(英語ならばきちんとした訳がつけられたとき)の喜びは,他にたとえ様がありません。

出来なかった問題が,後になってきちんとできたという,ただそれだけのことで,その時の思い出が全部「良かったもの」になってくるのです。これはちょっとした「おまけ」のようなものですね。

定期試験の前などは,そのBook of shameを見直すだけで十分でしたし,英検などの資格試験もそのノートを試験場に持っていって直前まで眺めていたおかげで,結構よい点で合格することができたものです。

自分が出来なかった問題をノートにまとめるという作業は,その時は決して楽しいものではありません。悔しさや情けなさが先に経つことが殆どです。

でもそれが後になって

「お,出来たぞ!」

と思うときの嬉しさは,先ほど書いたように,言葉では言い尽くせないほどです。

大げさかもしれませんが,自分が一回りもふた回りも

「大人になった!!」

というような感じになるのです。

全員が何かの形でBook of Shameを作って,活用してくれることを期待しています。