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塾生への言葉
平成25年1月9日
「後悔」への決別
昨日で冬期講座第1期が終了し,今日はその復習・定着のための「SC」が行われます。朝から先生方が各教室に詰めかけ,並行して個別指導も早朝から始まっています。
私が昨日帰宅する時,出口のところである生徒と簡単な立ち話をしました。何となく浮かない表情だったのでちょっと気になったのです。
彼が言うには,
「いまこの時期になって,1学期や夏休みに自分が無駄にした時間が悔やまれてならない。今のような気持ちに最初からなっていたとしたら,どんなに時間を有効に使えたことだろうか。本気になって自分の勉強に向き合ったのは冬期合宿の時からだったようにすら思う。そう思うと後悔の念が先にたち,今の自分のやっていることに集中できない」
とのことでした。
短時間でしたので要点しか伝えられませんでしたし,あまりグダグダ話しても時間の無駄というものですからかえってそのほうが良かったかもしれません。
私が彼に言ったのは以下の点のみです。
1.
それが分かっただけでも良かったと思う。君は「今のような気持ちに最初からなっていたとしたら・・・」と言うが,それは「今だから言えること」なのであってまさに君が「成長した」ことに他ならないからだ。
2.
昨年の1学期や夏には分からなかったことが今分かるだけ君が「成長した」のであれば,その成長・伸びを作ってきたのは「過去の自分」であるに違いない。
3.
どんなに(今から見て)歯がゆく,稚拙な自分であったにせよ,その時の君自身はやはりその時点で,その時なりに「本気」だったのではないだろうか。その「本気」が君を成長させて来たのだ。
4.
だとしたら,やはり昨年の自分に対して君はもっと「暖かい目で見て」やるべきなのではないか。また以前の自分を今の自分にまで成長させてきた自分自身に自信を持ち,サポートしれくれた先生方やご両親に感謝すべきなのではないか。
5.
全ては「感謝」から始まる。過去の自分を徒に悔やんだり,貶めたりする必要はない。過去に感謝できるからこそ,それにとらわれずに「今」に集中できるはずだ。そこから始めてみるといいのじゃないだろうか。
「あの時ああしておけば・・・」「この時こうしておいたら・・・」という,後悔の「過去」にとらわれてはなりません。大事なのは「今・この時」なのです。「今頑張らずに,いつ頑張る!」とも言います。「今・この時」の連続が人間の歴史を作るのです。「過去」や「未来」はその結果と延長に過ぎません。そのことを忘れずに,今日一日,そしてこの瞬間を大事にしてゆきましょう。