日中の温度が10度を超えると、なんだか春めいて感じるようになりましたね。高田馬場駅から医進塾までは早足であるけば1分なので、ゆっくり空気を味わっているヒマもありませんが、それでも地下鉄東西線の5番出口から地上に上がったときの雰囲気は、春近し!を感じさせます。
私は今まで国立・公立・私立含めて、かなりの数の生徒を医学部・歯学部・薬学部に送ってきました。もちろんそれは私だけの力であるはずはなく、多くの先生方の協力があって初めてできることでした。
今にして思うのですが、特に最近10年の医学部難化傾向の中にあって、それでもきちんと合格してゆく人には、不思議な共通点があるようです。
1.冷静・沈着、決してパニックにならない人
一回の試験結果に一喜一憂しない人が多いのが目立ちます。もともと冷静・沈着は医師を志す人にとっては必須の性格特性ですから、当たり前かもしれません。でも最近は「情熱」と「熱情」とを区別できない(しない)人が多くて、やたらと「人生を熱く語る」タイプの熱血先生だけがもてはやされる傾向がありますよね。そのなかにあって常に自分を客観的に見ることができる(ゴルゴ13みたいですね・(笑))人が、結局は合格の切符を手にすることが多いように思えます。
2.医師・歯科医師・薬剤師・獣医師になりたい!という希望がはっきりしている人
新約聖書に「苦難は忍耐を生み、忍耐は練達を生み、練達は希望を生む」(ロマ書5.2-3)とあります。
ただ「~になれたらいいなぁ~」と思っているだけではただの「夢想day-dream」に過ぎませんそれを本当の「希望hope」にするためには、苦難と困難が必要です。その困難に負けないという決意は、困難に打ち勝つことから改めて生じてきます。希望と志をきちんと持っている人が結局一番強いのです。
3.人の指導をすなおに聞き、思い込みや感覚で勉強しない人
二年前のことです。ほとんど成績が変わらないA君とB君がいました。結果として医学部に合格できたのはB君のほうでした。総合成績ではA君がB君を、若干でしたが上回っていました。その成績差をはねかえして合格できたB君は、どの先生も認める「素直でまじめ」な性格の子でした。反対にA君は「自分の勉強は自分で決めます」というタイプの子でした。
実際の社会生活ではどちらも大事にされるタイプだと思います。ですがこと入試となると、差は歴然です。A君の「自分の勉強は自分で」の態度には、もしかしたら「独善的なところ」「思い込みで勉強したところ」があったのかもしれません。それが合否を分けるほんの数点の差を生んだのだ言えるでしょう。
入試は人生の縮図だといわれます。どう闘って結果を出すか、それが生徒一人ひとりの人生に直接関わってくることだけに、私たちも真剣に受け止めたいと思います。