だいぶ回り道をしました。
いろいろな経緯があり、いろいろな先生方との出会いがあり、いろいろな生徒との出会いがあり、私のCLeP Initiative(クレップ教育研究会)がやっとまともな形で動き出したのが2013年になってのことでした。その年は私が8年間、塾長として勤務した「医進塾」を離れる時でもありました。ほとんどゼロの状態から作り上げてきた「医進塾」でした(開設当時は『早稲田ゼミナール医系コース』が正式名称でした。それが私が塾長になる直前に『早稲田ゼミ医進塾』と名前を代え、その後『医進塾』という名称になりました)。
思い出は尽きないですね。特に『医進10』と『医進13』の生徒諸君とは(人数も多かったため)普通以上の交流がありました。私が彼ら彼女らに「教える」というよりも、彼らから私が「教わる」ことのほうが、今思ってもずっと多かったようです。
それらがすべて「CLeP initiative(クレップ教育研究会)の教育活動にそのまま生かされているといってもよいでしょう。特に「定員制」であること(今の講師の先生方や私の指導を考えても20人以上はお引き受けできません)、学習空間を蔑ろにしないこと(すし詰め教室や、教科書を置くと外のものが置けないような机はありません)、理科系進学希望者と難関文系大学希望者を中心に受け入れていること、等々、これらはすべて「医進塾」で培ってきたknow-howです。
近いうちに授業の風景なども動画でアップしつつ、クレップ教育研究会の授業の解説などをしてゆく予定です。
2020年3月22日日曜日
2020年3月12日木曜日
(前回からの続き)
私は週末を利用してCLeP Initiative (クレップ教育研究会)の仕事をしていましたが、同時に「医進塾」の塾長でもありました。そこで毎年20名~40名の生徒と出会って彼らが医学部、歯学部、獣医学部に進学するお手伝いをさせてもらっていたわけです。
医進塾の生徒はみな非常に真面目で、自分の将来について真剣に考える人たちでした(平均の年齢が高校生よりも高いこともあったかもしれません)。彼ら、彼女らからは、私自身が沢山のことを学ばせてもらったわけですが、中でも「コミュニケーション・プログラム」は、彼らの援助がなければ体系的に整理することができなかったかもしれません。
医進塾の「コミュニケーション・プログラム」というのは、特に医学部二次面接や獣医学部の推薦面接などに対応するために開講した講座でした。最初は純粋に「面接対策」だったのですが、だんだんそれが発展してゆき最終的には「人間対人間のコミュニケーションのあるべき姿とは何か」という壮大な(笑)理念に基づいた「スピーチ・プレゼンテーション講座」となってゆきました。
私自身の専攻(2番目の大学です)が、心理学とコミュニケーション学でしたので、そこで学んだことをそれ以来の経験値を生かして体系化したものになっていったわけです。
現在私は英語のプレゼンテーション指導を仕事の一部としているものです。その仕事は医進塾でのこの指導の体験がなければ、到底できなかったものだと考えています。
その意味で、CLeP Initiative クレップ教育研究会は、医進塾の唯一の正当な後継者(笑)であるともいえるのです。当時の医進塾の生徒さんたちには心から感謝しています。
私は週末を利用してCLeP Initiative (クレップ教育研究会)の仕事をしていましたが、同時に「医進塾」の塾長でもありました。そこで毎年20名~40名の生徒と出会って彼らが医学部、歯学部、獣医学部に進学するお手伝いをさせてもらっていたわけです。
医進塾の生徒はみな非常に真面目で、自分の将来について真剣に考える人たちでした(平均の年齢が高校生よりも高いこともあったかもしれません)。彼ら、彼女らからは、私自身が沢山のことを学ばせてもらったわけですが、中でも「コミュニケーション・プログラム」は、彼らの援助がなければ体系的に整理することができなかったかもしれません。
医進塾の「コミュニケーション・プログラム」というのは、特に医学部二次面接や獣医学部の推薦面接などに対応するために開講した講座でした。最初は純粋に「面接対策」だったのですが、だんだんそれが発展してゆき最終的には「人間対人間のコミュニケーションのあるべき姿とは何か」という壮大な(笑)理念に基づいた「スピーチ・プレゼンテーション講座」となってゆきました。
私自身の専攻(2番目の大学です)が、心理学とコミュニケーション学でしたので、そこで学んだことをそれ以来の経験値を生かして体系化したものになっていったわけです。
現在私は英語のプレゼンテーション指導を仕事の一部としているものです。その仕事は医進塾でのこの指導の体験がなければ、到底できなかったものだと考えています。
その意味で、CLeP Initiative クレップ教育研究会は、医進塾の唯一の正当な後継者(笑)であるともいえるのです。当時の医進塾の生徒さんたちには心から感謝しています。
2020年3月11日水曜日
(前回からの続き)
せっかく多くの先生方と一緒に始まった「CLeP教育研究会」でしたが、最初の一年は全くうまくいきませんでした。
理由はとても単純で、皆が自分の理想を譲らなかったからです。現実と簡単に妥協しないからこその「理想」ですから、それは理の当然のことでした。ですが意見の違いが議論を生み、議論が論争になり、結果として何も建設的なものに帰着しないまま終わる…そういう会議が何度も続きました。
人間だれでもそうですが、議論ばかりしていても面白くないのですね(^_^;)。
なぜそうなってしまうか、についてを話した時、どなたかの先生が言った一言がそれ以後のこの研究会の性格を決めることになりました。
「結局さぁ、『生徒』なんだよね、大事なのはさぁ」
この、全く当たり前のことに、それまで私を含めて誰も気がつかなかったのでした。その時点で、ほんの少しですが私たちの理念と方針に共感してくれる生徒と保護者がいました。だったら大事なことは、徹底的にその生徒を中心に考えることだ、ということで会全体の意見がまとまったのでした。
今「当たり前のこと」と書きました。
でも当初私たちはそのことに気がつかなかったのです。みな自分は「生徒のための教育をする、したい」ということでは意見が一致していたにせよ、それは具体的にどのような教育行為となって発現するのかにまで、考えが至らなかったわけです。思えば私たちも「若かった」のですね(笑)。
どんなに立派なことを言っていても、目の前の生徒がそれによって成長する機会を得るのでなければ意味はない、そのことを基準に考えよう。私たちがそう思えた時、始めてCLeP教育研究会の、具体的な姿が見えてきたのでした。
理由はとても単純で、皆が自分の理想を譲らなかったからです。現実と簡単に妥協しないからこその「理想」ですから、それは理の当然のことでした。ですが意見の違いが議論を生み、議論が論争になり、結果として何も建設的なものに帰着しないまま終わる…そういう会議が何度も続きました。
人間だれでもそうですが、議論ばかりしていても面白くないのですね(^_^;)。
なぜそうなってしまうか、についてを話した時、どなたかの先生が言った一言がそれ以後のこの研究会の性格を決めることになりました。
「結局さぁ、『生徒』なんだよね、大事なのはさぁ」
この、全く当たり前のことに、それまで私を含めて誰も気がつかなかったのでした。その時点で、ほんの少しですが私たちの理念と方針に共感してくれる生徒と保護者がいました。だったら大事なことは、徹底的にその生徒を中心に考えることだ、ということで会全体の意見がまとまったのでした。
今「当たり前のこと」と書きました。
でも当初私たちはそのことに気がつかなかったのです。みな自分は「生徒のための教育をする、したい」ということでは意見が一致していたにせよ、それは具体的にどのような教育行為となって発現するのかにまで、考えが至らなかったわけです。思えば私たちも「若かった」のですね(笑)。
どんなに立派なことを言っていても、目の前の生徒がそれによって成長する機会を得るのでなければ意味はない、そのことを基準に考えよう。私たちがそう思えた時、始めてCLeP教育研究会の、具体的な姿が見えてきたのでした。
2020年3月2日月曜日
クレップ教育研究会のこと
私がCLeP Initiative (クレップ教育研究会)を設立したのは2013年でした。当時はまだ医進塾の塾長(兼早稲田ゼミナール英語科主任、教務課長)でしたので、直接授業をしたり、指導をしたりということはありませんでした。
では何が目的だったかというと、私がそれまでやってきた教育実践(中学校、高校、予備校)上でのいろいろな経験を、なにかの形で残したいと思ったということ、それにもし何かの役にたつのであれば若い先生方の指針になるものを作って行きたいということでした。
何人かの先生方に声をかけ、まずはお茶でも飲みながら「今の教育に欠けているもの、私たちが何かの形で貢献できるものは何か」を、ざっくばらんに話し合うというところから全てが始まったのでした。
そのような雑談の場を月一で何回か持ち、色々な意見を重ね合わせていくうちに「予備校のBestと学校のBestの組み合わせ」という、私が責任者になった時からの「医進塾」運営の基本方針であったことを、大変ありがたいことに多くの先生方が認めてくれたのでした。
「会議は毎回90分ジャストで終了。自分の考えを持たないものは来るべからず。そのかわり来たら大いにものを言うべし」という私のやり方が良かったのか悪かったのかは知りませんが、最終的に10人の先生方(英語、国語、数学、理科、社会)が「設立準備委員」として残りました。最年少は26歳の英語の講師、最年長が私でした。平均年齢は35歳でした。
彼らとその時点で決めたことは次の数点です。
1 授業で妥協は絶対にしない。常に工夫と新しいアイデアがあり、内容的にも最先端の授業を目指す。
2 工夫は奇矯なものであってはならない。教科の本質をついた新しさを目指す。
3 保護者を蚊帳の外には置かない。「自分たちは最先端の授業をしているのだから親は黙って子供を預ければよい」という考え方は取らない。保護者は「仲間」である。
4 教科間の交流と連携を大切にする。自分の科目だけではなく他の教科、科目の授業も積極的に見学し、そこからなにかを得るよう努力する。
5 研究会の最終目的は「新しい学校を作ること」。そのための協力を惜しまない。また自分たちが生きているこの時代を無視しない。「時代がかった古色蒼然たる」授業はしない。
…と、まぁこんな具合でした。
若い先生方が集まって力を合わせて、新しい教育に挑戦し、最終的には自分たちの思うように教えることのできる学校を作る…。実にすばらしい理想です。
ですが世の中はそんなに甘いものではなかったのでした…(続く)
では何が目的だったかというと、私がそれまでやってきた教育実践(中学校、高校、予備校)上でのいろいろな経験を、なにかの形で残したいと思ったということ、それにもし何かの役にたつのであれば若い先生方の指針になるものを作って行きたいということでした。
何人かの先生方に声をかけ、まずはお茶でも飲みながら「今の教育に欠けているもの、私たちが何かの形で貢献できるものは何か」を、ざっくばらんに話し合うというところから全てが始まったのでした。
そのような雑談の場を月一で何回か持ち、色々な意見を重ね合わせていくうちに「予備校のBestと学校のBestの組み合わせ」という、私が責任者になった時からの「医進塾」運営の基本方針であったことを、大変ありがたいことに多くの先生方が認めてくれたのでした。
「会議は毎回90分ジャストで終了。自分の考えを持たないものは来るべからず。そのかわり来たら大いにものを言うべし」という私のやり方が良かったのか悪かったのかは知りませんが、最終的に10人の先生方(英語、国語、数学、理科、社会)が「設立準備委員」として残りました。最年少は26歳の英語の講師、最年長が私でした。平均年齢は35歳でした。
彼らとその時点で決めたことは次の数点です。
1 授業で妥協は絶対にしない。常に工夫と新しいアイデアがあり、内容的にも最先端の授業を目指す。
2 工夫は奇矯なものであってはならない。教科の本質をついた新しさを目指す。
3 保護者を蚊帳の外には置かない。「自分たちは最先端の授業をしているのだから親は黙って子供を預ければよい」という考え方は取らない。保護者は「仲間」である。
4 教科間の交流と連携を大切にする。自分の科目だけではなく他の教科、科目の授業も積極的に見学し、そこからなにかを得るよう努力する。
5 研究会の最終目的は「新しい学校を作ること」。そのための協力を惜しまない。また自分たちが生きているこの時代を無視しない。「時代がかった古色蒼然たる」授業はしない。
…と、まぁこんな具合でした。
若い先生方が集まって力を合わせて、新しい教育に挑戦し、最終的には自分たちの思うように教えることのできる学校を作る…。実にすばらしい理想です。
ですが世の中はそんなに甘いものではなかったのでした…(続く)
2020年3月1日日曜日
医進塾関係者の皆様
医進塾元塾長の外山 恩です。
医進塾在職中はたくさんの皆様からの応援をいただき、誠にありがとうございました。
お陰様で「医進塾」は合計して14年ほどの歴史の中で、数多くの優秀な生徒に恵まれました。またその間、熱意あふれる講師の先生方のご努力により、医学部、歯学部、獣医学部、薬学部等に多くの合格者を送ることができました。
卒業生の中には、既に中堅の医師、獣医師、口腔外科医、薬剤師として活躍している方もたくさんおられます。
日本の教育の歴史全体からみれば、ほんの少しの期間ではありましたが、これら多くの優れた専門家を卒業生として持つことができたということは、私にとりましても望外の幸せでもありました。
今回この場を借りて、以下の数点をお知らせいたします。
1.「医進塾NOW」を「CLeP Initiative(クレップ教育研究会)」と名称を改め、再開いたします。
2.内容は「医進塾NOW」当時と、原則として変わらず、代表である私のクレップ教育研究会関連の「雑記・日記」風のブログであることは変わりません。
3.CLeP Initiative(クレップ教育研究会)関連の情報や講師の先生方の紹介、各種教育問題へのご意見、英語を中心とした授業紹介、各種研究発表の内容、等(についての私の雑談・笑)が主たる内容となります。
4.Youtubeと動画をシェアする機会も多くなります(youtubeにも同名のチャンネルがあります)ので、そちらもお楽しみいただければ幸いです。
もともとごく少人数の「医進塾」という予備校の、生徒、保護者を対象にして始まったブログです。大々的な宣伝などはしませんし、現在のCLeP Initiative(クレップ教育研究会)という名前の小さなコミュニティ(塾のようなものです)も、医学部・歯学部・薬学部・獣医学部・文系難関大学への指導+英語プレゼンテーション指導を主とした、小集団です。
どのような形で展開してゆくか未定ではありますが、未定=未来がこれから定まる状態、と考えて、気がむいたおりにでも来ていただければ幸甚です。
今後ともよろしくお願いいたします。
医進塾元塾長の外山 恩です。
医進塾在職中はたくさんの皆様からの応援をいただき、誠にありがとうございました。
お陰様で「医進塾」は合計して14年ほどの歴史の中で、数多くの優秀な生徒に恵まれました。またその間、熱意あふれる講師の先生方のご努力により、医学部、歯学部、獣医学部、薬学部等に多くの合格者を送ることができました。
卒業生の中には、既に中堅の医師、獣医師、口腔外科医、薬剤師として活躍している方もたくさんおられます。
日本の教育の歴史全体からみれば、ほんの少しの期間ではありましたが、これら多くの優れた専門家を卒業生として持つことができたということは、私にとりましても望外の幸せでもありました。
今回この場を借りて、以下の数点をお知らせいたします。
1.「医進塾NOW」を「CLeP Initiative(クレップ教育研究会)」と名称を改め、再開いたします。
2.内容は「医進塾NOW」当時と、原則として変わらず、代表である私のクレップ教育研究会関連の「雑記・日記」風のブログであることは変わりません。
3.CLeP Initiative(クレップ教育研究会)関連の情報や講師の先生方の紹介、各種教育問題へのご意見、英語を中心とした授業紹介、各種研究発表の内容、等(についての私の雑談・笑)が主たる内容となります。
4.Youtubeと動画をシェアする機会も多くなります(youtubeにも同名のチャンネルがあります)ので、そちらもお楽しみいただければ幸いです。
もともとごく少人数の「医進塾」という予備校の、生徒、保護者を対象にして始まったブログです。大々的な宣伝などはしませんし、現在のCLeP Initiative(クレップ教育研究会)という名前の小さなコミュニティ(塾のようなものです)も、医学部・歯学部・薬学部・獣医学部・文系難関大学への指導+英語プレゼンテーション指導を主とした、小集団です。
どのような形で展開してゆくか未定ではありますが、未定=未来がこれから定まる状態、と考えて、気がむいたおりにでも来ていただければ幸甚です。
今後ともよろしくお願いいたします。
登録:
投稿 (Atom)