日曜、月曜と連休になります。
この連休の過ごし方ほど、今まで塾生の悩みの種になってきたことはありません。
自宅ではどうしてもだらだらと過ごしてしまうからです。
(休日・祝日は特別の理由がない限り「休んでもらう期間」と考えております。)
自宅ですごす日常の時間は、もともとが休息を目的としており、塾生も今までは「勉強は学校で完了。自宅に帰ったら休息」という原則でやってきました。「急には変えられない」という気持ちもわかります。
でもこれが「訓練」だと思うのです。
学校は「勉強の場」です。教室でも学習室でも、自分の望むところで勉強することができるし、先生もいるし参考書、過去問等すべてがそろっています。ここで勉強するのは「あたりまえ」のことなのです。
勉強に打ち込みにくい場所で、あえて自分に厳しく勉強に目を向けてゆくということが本当の「訓練」になるのだと私は信じています。
「目先を変える」という言葉があります。
物事の本質は変わらなくても、表に表れている部分を少し変えることを言います。
確かにそれによって自分の心をある程度コントロールすることはできるかもしれません。
でもそれは本物ではないかも知れないのです。
休みの期間を、自分の家の自分の部屋で、どのように勉強に集中するか・・・、それが今までの勉強の最後の「仕上げ」なのだと思います。
東大理Ⅲに行った、以前の教え子の一人がこんなことを合格体験記に書いておりました。
「自分の部屋で勉強するのではなく、食堂や居間のテーブルで、家族とおしゃべりをしながら一日中問題を解いていました。今思うとよく家族のみんなが協力してくれたと思います(笑)。でもそんな中でとにかく問題を解きに解きました。」
彼女にとっては家族の会話は「雑音」ではなく瞬間的な「気晴らし」になったのでしょう。
彼女の努力もさることながら、ご家族の仲のよさが勝因になったのだなぁと思った次第です。