ついさっきのことです。塾生の一人が事務室に来て「先生、やる気のない時って、どうすればいいんでしょうねぇ…」と聞いてきました。「やる気がでない」とは、塾生が勉強をサボるときの常套語句です(笑)。こういう時、私の答えは大体決まっています。
①やる気がでないのは日常茶飯事。良く考えてごらん、一日のうち本気で「やるぞ~!」と思って授業に向き合う時間がどのくらいあるか。それほどはないはずだろう。
②これは人間にとって当たり前のこと。どんな人間でも一日の行動のうち80%以上は「オートコントロール」(自動操縦)で動いている。そうでなければ疲れてしまって何もできなくなる。
③だから「やる気」を起こしてから仕事に向うというよりも、仕事をしているうちに「やる気」になるというのが正しい(これは心理学的にも証明されていること)。
④やる気があろうとなかろうと、しなければならないのが「勉強計画」というもの。計画に従って最初はイヤイヤでも、やっているうちに気分が高揚してくる。それが「やる気」だ。
⑤日によっては、気分の高揚を感じないうちに勉強が終わることもある。それはそれでよし。そういう日もある。新しい発見を連続してするようなわくわくする日々もあれば、問題の「こなし」だけで終わる日もある。それが勉強というもの。
⑥気分が乗っている(やる気のある)日は130%できて、気分が乗らない(やる気のでない)日は80%で終わることもある。それが勉強というもの。一日単位、一週間単位ではなく、一ヶ月単位、二ヶ月単位で振り返ってみて、予定通りできていればそれでよい。
⑦だからやる気がでない、を言い訳にしてはいけないよ。やる気がある日はやるが、ない日はやらないというのは幼稚園生。やる気があろうとなかろうと、きちんと決めたことはやる、というが「勉強」というもの。「勉強」を「仕事」と言い換えれば、これは社会人全てに当てはまること。医進塾の君だけの問題ではない。
大体ここまで言うと分かってくれるようです(笑)。
最後のダメ押しに、次のようなことを言います。
「君は将来医学者を目指している。やる気のある時の患者さんは熱心に診るが、ないときの患者は邪険にあつかうというようなことをしていては職を失う。プロとしての自覚を今のうちから身につけてもらいたいなぁ」(笑)