2022年12月11日日曜日

 何となく手作り感があってよいかな(笑)と、自己満足ですwww。

興味のある方はご連絡ください。




 

 認知学習理論

「英文法教室」の指導基本理論となっている「認知学習理論」について説明します。

認知心理学(20世紀の後半に発展した心理学で、現在の心理学全般の主流となっている考え方です)を応用した学習理論という意味で使っています。

認知心理学というとなんだか難しそうだと思われるかもしれません。でもそんなことはなくて、そもそもここでいう「認知」は人間の外界認識活動のすべてを指します。私たちは日本の社会に普通に生まれ育ち、生きている限り「日本語」を使っています。私たちの外界認識の過程には「日本語」が非常に大きく「絡みついている」ということなのです。

「認知学習理論」は、その人間にもともと備わっている基本的な認知活動を大事にしようというところから始まる考え方です。英語という外国語を学習するときに、まず私たちの認識の基本をなしている「日本語」から入ろうという考え方でもあります。

言われてみれば「あたりまえ」のことかもしれません。ですが、学校の授業ではこれが見落とされることが多いのです。英語の文法的な構造を理解するのに、英語から入ってしまうということです。皆さんが中学校や高校で受けた英語の授業を思い出してください。最初に先生が黒板に基本文(英文)を書き、それはどのような構造で、単語に意味はこうで、結果としてその英文は「こういう意味になる」と教わった方が多いのではないでしょうか。

「認知学習理論」では、このような教え方をしません。むしろ母国語の文章を理解させ、その理解に基づいて、英文を理解してもらうのが基本的な方針です。具体的に「現在完了形」を取り上げます。中学生の7割が「理解できていない」と言われるのが、この「完了形」です。中2で英語が嫌いになったという生徒へのアンケートでは80%以上の生徒が、嫌いになったきっかけとして「完了形」を挙げています。

「have +過去分詞」が四種類の意味を表す、と聞いただけで、「え!」と思う生徒は多いですね。ですがその説明をする前に、

「私は英語を勉強し始めた」

「私は今まで3年英語を勉強している」

「今も英語を勉強し続けている」

という日本語を出して、その差を徹底的に理解させた後で、「英語ではそれらの内容を一つの形で言うことができます」と説明すると、面白いように頭に残るものです。

※話を分かりやすくするために現在完了形の継続用法を取り上げました。一般にはここで解説した内容は「現在完了進行形」で表現されることが多いですね。

ここでは一種類の日本文しか出していませんが、実際には「思つく限りたくさんの日本文を挙げてください」と指示し、板書しきれないほどたくさんの日本文を書いてもらいます。その段階で生徒の頭の中には明確な「完了形に対する理解の構え(readiness)」ができた状態になるのです。英語のhave + 過去分詞という形を教えるのは、それからで遅くないし、むしろそのほうが混乱を避けることができる、ということなのです。

こんな風にして「日本語ではこういう言い方をするけれども、英語ではこのような言い方になりそれはこういう理由だからです」ということが納得できるようにするのが「認知学習理論に基づいた英文法指導」です。

私がこの方法論を授業に導入したのは、21世紀に入ってからすぐのことでした。いままでたくさんの生徒さんと一緒に勉強をしてきましたが「この方法はわかりにくい」と言われたことは、幸いなことに一度もありません。

よろしければ一度お試しください。


2022年11月9日水曜日

 「英文法教室」を、on-linとon‐siteのハイブリッドで開講することになりました。

詳しいことは近日中にアップいたします。

1.英語を(ただの暗記ではなく)正確に理解したいと思っている方

2.お子様に自信をもって英語を教えたいと思っているお父様、お母さま。

3.英語のプレゼンテーションなどで、きちんとした英語を話したいと思っている方。

4.英語につまづいた中高生。

こういう方のための講座です。

個人差はありますが、中学校英文法なら週1回1時間で12回(3か月)程度、高校英文法ならば、同じく週1回1時間で半年程度で全て理解できるようになります。

教師・指導者中心(Teacher-centered)や教材中心(Material-centered)ではなく、学習者中心(Learner-centerd)で、認知学習理論に基づいた教え方を採用しています。

興味のある方のご連絡をお待ちしています。



2022年11月8日火曜日

 ずいぶん長い間が開いてしまいました。

もうしわけなく思います。コロナの騒ぎがこのように長く続くとは考えもしませんでしたね。

最後の投稿から2年以上経ち、その間にも本当にいろいろなことが起こりました。その報告も兼ねて少しずつ投稿をしてゆきたいと思います。どうぞ気のむいたときにお付き合いください。



2020年5月22日金曜日

こんな動画を作りました。
これからも順番にupしてゆきます。


https://youtu.be/D_tfNjP9Y6k



2020年4月20日月曜日

新型肺炎のために大変な事態となっております。

皆様お変わりありませんか?

被害にあわれた方のために心からお祈り申し上げます。一日も早い回復を願っております。

またこれ以上被害を広げないように、フロントラインで体を張って頑張っている、医療関係者の皆様のためにも、お祈りいたします。

その中には医進塾で机を並べて勉強した皆さんも含まれています。すでに何人かの(ドクターとして活躍している)先輩と連絡を取りました。どの卒業生からも「大変ですよ~!」という第一声が返ってきます。医療崩壊を、ぎりぎりのところでなんとか持ちこたえている彼ら、彼女らの努力には本当に頭が下がります。医療関係者の「使命」とは言いながら、自分の家族のことも考えねばならない立場にある人にはつらいことも多いでしょう。

でも日本の運命は、大げさではなく、皆さんの肩にかかっております。どうかここは今少しの我慢を努力をお願いたいところでもあります。

出口の見えないトンネルの中を手探りで進んでいるとき、トンネルの外のことを考えるのは難しいに違いありません。ですがこの状態は決して「一生続く」ものではないのです。必ずいつか終わりが来ます。

「トンネルを抜けたら」何が見えるか、それを楽しみにしながら今日一日を過ごしましょう。「雪国」であろうと「晴天」であろうと、きっとそこには今まで思ってもいなかった新しい世界が開けていることを、私は確信しております。


2020年3月22日日曜日

(前回からの続き)

だいぶ回り道をしました。

いろいろな経緯があり、いろいろな先生方との出会いがあり、いろいろな生徒との出会いがあり、私のCLeP Initiative(クレップ教育研究会)がやっとまともな形で動き出したのが2013年になってのことでした。その年は私が8年間、塾長として勤務した「医進塾」を離れる時でもありました。ほとんどゼロの状態から作り上げてきた「医進塾」でした(開設当時は『早稲田ゼミナール医系コース』が正式名称でした。それが私が塾長になる直前に『早稲田ゼミ医進塾』と名前を代え、その後『医進塾』という名称になりました)。

思い出は尽きないですね。特に『医進10』と『医進13』の生徒諸君とは(人数も多かったため)普通以上の交流がありました。私が彼ら彼女らに「教える」というよりも、彼らから私が「教わる」ことのほうが、今思ってもずっと多かったようです。

それらがすべて「CLeP initiative(クレップ教育研究会)の教育活動にそのまま生かされているといってもよいでしょう。特に「定員制」であること(今の講師の先生方や私の指導を考えても20人以上はお引き受けできません)、学習空間を蔑ろにしないこと(すし詰め教室や、教科書を置くと外のものが置けないような机はありません)、理科系進学希望者と難関文系大学希望者を中心に受け入れていること、等々、これらはすべて「医進塾」で培ってきたknow-howです。

近いうちに授業の風景なども動画でアップしつつ、クレップ教育研究会の授業の解説などをしてゆく予定です。


2020年3月12日木曜日

(前回からの続き)

私は週末を利用してCLeP Initiative (クレップ教育研究会)の仕事をしていましたが、同時に「医進塾」の塾長でもありました。そこで毎年20名~40名の生徒と出会って彼らが医学部、歯学部、獣医学部に進学するお手伝いをさせてもらっていたわけです。

医進塾の生徒はみな非常に真面目で、自分の将来について真剣に考える人たちでした(平均の年齢が高校生よりも高いこともあったかもしれません)。彼ら、彼女らからは、私自身が沢山のことを学ばせてもらったわけですが、中でも「コミュニケーション・プログラム」は、彼らの援助がなければ体系的に整理することができなかったかもしれません。

医進塾の「コミュニケーション・プログラム」というのは、特に医学部二次面接や獣医学部の推薦面接などに対応するために開講した講座でした。最初は純粋に「面接対策」だったのですが、だんだんそれが発展してゆき最終的には「人間対人間のコミュニケーションのあるべき姿とは何か」という壮大な(笑)理念に基づいた「スピーチ・プレゼンテーション講座」となってゆきました。

私自身の専攻(2番目の大学です)が、心理学とコミュニケーション学でしたので、そこで学んだことをそれ以来の経験値を生かして体系化したものになっていったわけです。

現在私は英語のプレゼンテーション指導を仕事の一部としているものです。その仕事は医進塾でのこの指導の体験がなければ、到底できなかったものだと考えています。

その意味で、CLeP Initiative クレップ教育研究会は、医進塾の唯一の正当な後継者(笑)であるともいえるのです。当時の医進塾の生徒さんたちには心から感謝しています。

2020年3月11日水曜日

(前回からの続き)

せっかく多くの先生方と一緒に始まった「CLeP教育研究会」でしたが、最初の一年は全くうまくいきませんでした。

理由はとても単純で、皆が自分の理想を譲らなかったからです。現実と簡単に妥協しないからこその「理想」ですから、それは理の当然のことでした。ですが意見の違いが議論を生み、議論が論争になり、結果として何も建設的なものに帰着しないまま終わる…そういう会議が何度も続きました。

人間だれでもそうですが、議論ばかりしていても面白くないのですね(^_^;)。

なぜそうなってしまうか、についてを話した時、どなたかの先生が言った一言がそれ以後のこの研究会の性格を決めることになりました。

「結局さぁ、『生徒』なんだよね、大事なのはさぁ」

この、全く当たり前のことに、それまで私を含めて誰も気がつかなかったのでした。その時点で、ほんの少しですが私たちの理念と方針に共感してくれる生徒と保護者がいました。だったら大事なことは、徹底的にその生徒を中心に考えることだ、ということで会全体の意見がまとまったのでした。

今「当たり前のこと」と書きました。

でも当初私たちはそのことに気がつかなかったのです。みな自分は「生徒のための教育をする、したい」ということでは意見が一致していたにせよ、それは具体的にどのような教育行為となって発現するのかにまで、考えが至らなかったわけです。思えば私たちも「若かった」のですね(笑)。

どんなに立派なことを言っていても、目の前の生徒がそれによって成長する機会を得るのでなければ意味はない、そのことを基準に考えよう。私たちがそう思えた時、始めてCLeP教育研究会の、具体的な姿が見えてきたのでした。