2008年2月28日木曜日

お詫びagain!m(__)m

明日からしばらくの間、所用で更新ができなくなります。申し訳ありませんがご容赦ください。

3月第2週の後半から再開いたします。

恐れるな!勇気をもって前に進め!

もう10年くらい前のことです。

1月中旬のある日の放課後、私が英語科準備室で休んでいると、ドアをトントンとノックする音が聞こえました。なんだか心細げな音だったので(大体準備室にまで来る生徒はドアが壊れるのではないかというような音を立ててノックし、こちらの都合も聞かないで一方的に『失礼します~!!』と言って入ってくることが多いものですから・笑)、ちょっと気になって自分でドアを開けにゆきました。

そのドアの向こうにぽつんと立っていたのはAさんでした。彼女は学年でも上位三位から下に下がったことのない、大変に優秀なお嬢さんでした。センターテストもほぼ第一志望(国立大医学部)OKというような成績でした。

その彼女が二次試験を一ヵ月後にひかえてこんなにさびしそうな表情をしているということは「何かある!」と思い、面接室に連れて行ってゆっくり話しを聞いたのです。彼女は次のように言いました。

「センターテストが終わって、二次試験の準備をしようと思い、過去問題をやり始めたのです。ところがぜんぜんできません。数学も理科も社会も、壊滅的な点数です。このままでは現役合格は無理だと思い、絶望してしまいました。死にたくなりました・・・」

彼女はそういって涙を流しました。

「過去問は昨年の夏から、早めにやっておきなさいって言って来たよね。君くらいの学力ならば十分に時間がとれたのではないかな?どうしたんだろうね」

と私が聞くと、彼女は答えました。

「何度もやろうと思ったのです。でも、もし過去問ができなかったら、自信がなくなってしまうのではないかと思い、恐ろしくてできませんでした。ついつい先延ばしになって今になってしまったのです・・・」

『怖くて過去問に手が付けられない』というのは、学校秀才型の生徒には非常に多いパタンです。いわゆる「現役病」のひとつです。でも今の時点で「それは現役病です」と「診断」したところで、何にもなりません。彼女に必要なのは、その状況を何とかするための「処方箋」だからです。

模擬試験では全教科の偏差値が常に70の後半で、一番悪いときでも「B判定」以下を取ったことのない彼女に、「基礎学力」のないはずはありません。数学の先生に手伝ってもらって過去問をもう一度目の前でやらせ、結果を詳細に分析しました。その結果分かったことがありました。

①問題への取り組みが、あまりに「センターテスト」的になっており、テクニックに走りすぎている。問題の見極め(何が聞かれているか、を的確に理解する)が不十分。

②二次試験に求められているレベル(解答作成の要求水準:要するにいろいろな答え方があった場合、どれをどこまで答えればよいのか、ということ)がわかっておらず、簡単な問題に難しく答え、逆に難しい問題には不十分な答えしか出していない。

③時間に追われているという意識が強すぎて、とにかく早く終わらせたいという気持ちが先行し、じっくりと問題に取り組めていない。

この三つが大きな問題であることが分かりました。

それから1ヶ月間、彼女はこちらで用意した数学と英語の問題を中心に、1日10時間以上学校で勉強して行きました。全て演習中心の授業でした。もちろん英語、数学、理科の先生方が交代で指導にあたり、彼女の弱点を徹底的に矯正してゆきました。私たちも大変でしたが、彼女のほうがもっとつらかったことでしょう。

試験の前日、私は彼女に電話してこういいました。

「君はできるだけのことをやった。恐れることはない。やるべきこと全てをやったものに、恐れるものは何一つない。勇気をもって前にすすみなさい」

「分かりました。平常心で向かいます」

という彼女の声は、全く落ち着いた、普段の彼女の声そのままでした。

その結果、彼女は見事に第一志望だった東京医科歯科大医学部に合格。私立でも上位数校(慶応医、慈恵、東京医科、昭和医)の全てに合格という快挙を成し遂げました。

彼女は今東京近郊の総合病院で若きドクターとして将来を嘱望されながら、医師としての第一歩を踏み出しています。

私はこの時期になると彼女のことを思い出します。彼女ほどの力がある子であっても、適切でタイムリーなアドバイスがないと、つい問題演習から逃げてしまうのです。またそれと同時に、的確なアドバイスと指導さえあれば、どんなことがあってもダメージを最小限に抑えて将来につなげてゆけるのだということも、彼女は自分の身をもって私たちに教えてくれたのでした。

医進塾に『1コマ3時間単位の演習中心の授業』を導入した理由はこれでした。また『練習量が全てを決定する!!』を医進塾の授業の基本運営方針にしたのもこれが理由でした。

先日彼女から葉書がきました。今年の秋に結婚するということでした。『小児科医と産婦人科医、絶滅危惧種どうしが結婚することになりました』という、ほのぼのとした葉書でした(^^♪。

2008年2月27日水曜日

医進塾の学校説明

昨夜は強風で家の窓が揺れました。風音で思わず真夜中に目をさましてドアのたてつけなどを調べてしまいました(^_^;)。自然の力は恐ろしいものですね。

このブログをご覧になっている方は、おそらく医進塾のウェブページから入られた方だと思います。今までも何人もの方がウェブとこのブログを見て連絡をくださいました。ここ数日、学校説明を希望されて来校する方の数が増えてきています。

医進塾では学校説明のときに、次の点に特に配慮しながらお話しいたします。

1.ご本人の学業継続と大学合格に向けての「意志・意思」と「こころざし」を聞きます。

※入学するのはご本人ですので、まずその意志を確認させていただきます。

2.最低でも1時間の時間をいただいております。

※今までの勉強の方向、姿勢、学校での生活、成績その他、生徒さんや保護者の方と、とじっくり向き合ってお話させていただきたいと思います。

※どうすれば学力がつくかについては、抽象論を言っても始まりません。今、そしてこれから何をすべきかを、今までの経験に則って具体的にお話しいたしますので、どうしても時間がかかります。

3.希望者にはすぐに医進塾の教材の導入部分をしていただくことがあります。

※強制ではありません(笑)。医進塾の内容を知っていただくには、実際に医進塾で使っている教材をそのまま使っていただくのが一番よいだろうと思いますので、お勧めすることがあります。

※実際にやっていただければ、医進塾の「練習量が全てを決定する!演習中心の教材」がどんなに効果的かを理解していただけると思います。

4.こちらから一方的に説明をまくし立てるようなことはいたしません。

※来校される方にはみな、それなりのご事情があります。それに応じた話の展開をすることで、学校のことをより良く、深く理解していただけるものと思います。

5.来校されたあとの、しつこい営業活動などはいたしません。

※私たちは、来校していただくのも入学していただくのも、全て「ご縁」だと思っております。「ご縁」ははぐくむものであって一方的に押し付けるものではないと思います。

以上の理由で、医進塾ではご来校・学校説明後の、電話などでの営業活動、入学勧誘などは一切行っておりません。どうぞ他校と十分に比較していただき、納得の行くまでご検討ください。(ご希望の資料送付後の到着確認電話はさせていただいております。またご質問電話等をいただいた場合には、できるだけの時間を取り、丁寧にご説明をさせていただきます)。

ご来校をお待ちしております。

医進塾事務局:03-3205-4308

2008年2月26日火曜日

直りました(^_^;)

ウェブページのプロに依頼して、トップページのずれを直してもらいました(^_^;)。

ほんのちょっとのことでずれてしまうのですね。勉強になりました・・・。

ついでですが・・・、大学のランキングを改訂してアップしてあります。このランキングはあくまで「入試問題の難易度の数値化」であって、大学の格付けをするものではありません。

自分の志望校がどの程度の難易度の入試なのかを知っておくことが、まず受験生としてはしなくてはならないことですよね。

ご活用ください。

お詫び・・・^_^;

ウェブページトップをいじっていたら、意識せずにどこかのタグをいじってしまったらしく、ページがずれてしまいました^_^;。せっかく見に来てくだっさった方に申し訳なく思います。

今一生懸命なおしてますので、もうちょっとお待ちください・・・。申し訳ありません(・_・;)

やっぱりプロの作ったものに素人が手を入れるのは危険ですねぇ。

2008年2月24日日曜日

医進塾 ゼロ学期

みなさん、お元気ですか?今日も風の強い一日でした。

昨日はJR国分寺駅近くで「クレーン車」が強風にあおられて倒れたそうです。そばのマンションにぶつかったといいますから、これは怖いです。怪我をした方などがいないように祈ります。

今日24日、五反田TOCでは埼玉医科大2期試験が実施されました。受験されたかたも多かったと思います。27日は松本歯科、3月9日は昭和大医学部の2期ですね。受験する方はどうぞ全力を尽くせるように頑張ってください。

泣いても笑ってこれで今年の医歯薬獣医学部入試はほぼ終了です。3月中旬に2期が残っている獣医学部もありますので、そちらを考えている方は最後まで気を抜かずに毎日を過ごしてください。

医進塾は、2月29日(金)で、07年度の授業が全て終了します。その後少し新学期準備期間があり、3月17日から「医進塾ゼロ学期」が始まります。

詳しいことはゼロ学期ページを見ていただければと思いますが、医進塾のゼロ学期は単なる「春期講習」とはだいぶ違っています。

もちろん授業見学やトライアルのための受講も大歓迎です。でも医進塾のゼロ学期の一番大事な目的は「勉強を一日も早く始める」ということなのです。

自分が1年間過ごす場所を決めるためには、その学校の見学も大事です。納得の行くまで調べて比較検討してきめなければなりません。

ですがそれが、自分が勉強を始めるのを「先延ばし」する言い訳になっていることも珍しくありません。今年の受験で納得の行く成績が出せなかったのならば、何をおいても大事なことは、まず来年度に向けて「勉強を始める」ことなのです。

医進塾ゼロ学期は、

①「英語、数学ⅠA、ⅡB、ⅢC、生物、化学、物理」全般にわたって、現在の実力の総点検と、勉強のアウトラインを敷くことから始めます。

②各分野の代表的な問題の解答演習を通じて、今の自分には「合格のために何が必要なのか」をわからせます。

③同時に、その必要項目を「どのくらい時間をかければ身につけられるのか」を徹底的に説明します。

④各講座の最後に「定着度確認テスト」を実施。どのくらいの力がついたかを確認できます。

⑤受講者には希望に応じて「進学カウンセリング」を無料で実施します。

などを盛り込んだ、内容の大変に豊富な講座です。

既卒生だけでなく、これから受験勉強を本気で考えている現役高校生にとっても、非常にためになる講座です。

詳しくは医進塾事務局(03-3205-4308)まで、お問い合わせください。

今日は宣伝をさせていただきました(笑)。

2008年2月23日土曜日

Be afraid Not! Ever on-ward! Who dares, wins.

今日23日、『春一番』が吹いたそうです。でも春一番が吹いたあとって、必ず極端に寒い日が一日や二日はあるのですよね(笑)。今日は日中16度だったそうですが、明日は8度の予想です。やっぱりね・・・、と思ってしまいます。

良い事の後には必ず悪いことが来る、悪いことの後にかならずよいことがくる、というのが「人間万事塞翁が馬」の意味でしょう(もともとの意味がどうだったのかは知りませんが、今はいまはそう解釈しているようです)。

内容的には同じことでも、私は、たとえば「Winter has come... Can Spring be so behind!?」(冬が来た・・・春が近い!!)のほうがすきです。「人間万事・・・」は、諦念とも言うべき消極的なイメージが付きまといますが、Winter has...のほうは、それとは逆にむしろ積極的なイメージが伴うからです。

「苦難を突き抜けて歓喜に至れ!」はベートーベン第9でおなじみのシラーの詩ですね。

ちょっと古いのですが新約聖書ロマ書5章2,3節「苦難は忍耐を生み、忍耐は練達を生み、練達が希望を生む」も、基本的には同じでしょう。

そこにあるものは「苦難」や「困難」「苦痛」を、ただ黙ってひたすら死んだフリをしてやり過ごすのではなく、「苦難にこそ、意味がある、困難にこそ自分を高めるチャンスがある」と、積極的に向かう態度なのではないでしょうか。

私は「Be afraid Not! Ever on-ward! Who dares, wins」という言葉が大好きです。「恐れるな、常に前進せよ、勇敢なものが勝つのだ」という意味です。

最後のWho dares, wins は、今まで多くののテロリストたちを検挙し彼らの数々のテロ攻撃を未然に防いできた英国SAS(Special Air Service:陸軍特殊空挺部隊)のモットーです。常に死と隣り合わせの生活をしているものにとっては、この言葉は、単なる理想を超えて「現実」のもののはずです。

前に進むことは、他人が言うほど楽ではありません。回りの攻撃を全面で受け止めねばならないからです。でもそれが必要ならば、われわれはやらねばなりません。

それはどこで身につけるのか?

私たちの日々の生活を通して、だと思います。勉強にも勇敢さが必要なのです。

2008年2月21日木曜日

私はできる

「私はできる」

負けそうだなと思うと あなたは負ける
失敗しそうだなと思うと あなたは失敗する

もうダメかなと思うと そこからダメになる

やれると思う心のどこかに 無理かもしれないと思う心があると
次から次に無理がでてくる

全ては人のこころがきめるのだ

もしあなたがそう願うなら
あなたはその通りの人になる

成功している人を見てみなさい

最後まで成功を願い続けた人だけが
成功しているではないか

さあ 出発だ

強い人が勝つとはかぎらない
すばしっこい人が勝つとはかぎらない

「わたしはできる」

そう思える人が
結局勝つのだ

########

医進塾の各教室に貼ってある言葉です。私の余計な解説はいらないと思います。医進塾では、この言葉を毎日かみ締めて、自分に正直に、心は熱く、頭はクールに勉強に励んだ人が、大勢医歯薬獣医学部へと巣立っていってくれているのです

医学部受験・合格の勘どころ

日中の温度が10度を超えると、なんだか春めいて感じるようになりましたね。高田馬場駅から医進塾までは早足であるけば1分なので、ゆっくり空気を味わっているヒマもありませんが、それでも地下鉄東西線の5番出口から地上に上がったときの雰囲気は、春近し!を感じさせます。

私は今まで国立・公立・私立含めて、かなりの数の生徒を医学部・歯学部・薬学部に送ってきました。もちろんそれは私だけの力であるはずはなく、多くの先生方の協力があって初めてできることでした。

今にして思うのですが、特に最近10年の医学部難化傾向の中にあって、それでもきちんと合格してゆく人には、不思議な共通点があるようです。

1.冷静・沈着、決してパニックにならない人

一回の試験結果に一喜一憂しない人が多いのが目立ちます。もともと冷静・沈着は医師を志す人にとっては必須の性格特性ですから、当たり前かもしれません。でも最近は「情熱」と「熱情」とを区別できない(しない)人が多くて、やたらと「人生を熱く語る」タイプの熱血先生だけがもてはやされる傾向がありますよね。そのなかにあって常に自分を客観的に見ることができる(ゴルゴ13みたいですね・(笑))人が、結局は合格の切符を手にすることが多いように思えます。

2.医師・歯科医師・薬剤師・獣医師になりたい!という希望がはっきりしている人

新約聖書に「苦難は忍耐を生み、忍耐は練達を生み、練達は希望を生む」(ロマ書5.2-3)とあります。
ただ「~になれたらいいなぁ~」と思っているだけではただの「夢想day-dream」に過ぎませんそれを本当の「希望hope」にするためには、苦難と困難が必要です。その困難に負けないという決意は、困難に打ち勝つことから改めて生じてきます。希望と志をきちんと持っている人が結局一番強いのです。

3.人の指導をすなおに聞き、思い込みや感覚で勉強しない人

二年前のことです。ほとんど成績が変わらないA君とB君がいました。結果として医学部に合格できたのはB君のほうでした。総合成績ではA君がB君を、若干でしたが上回っていました。その成績差をはねかえして合格できたB君は、どの先生も認める「素直でまじめ」な性格の子でした。反対にA君は「自分の勉強は自分で決めます」というタイプの子でした。
実際の社会生活ではどちらも大事にされるタイプだと思います。ですがこと入試となると、差は歴然です。A君の「自分の勉強は自分で」の態度には、もしかしたら「独善的なところ」「思い込みで勉強したところ」があったのかもしれません。それが合否を分けるほんの数点の差を生んだのだ言えるでしょう。

入試は人生の縮図だといわれます。どう闘って結果を出すか、それが生徒一人ひとりの人生に直接関わってくることだけに、私たちも真剣に受け止めたいと思います。

2008年2月20日水曜日

医進塾の特徴

新学期を目の前にして、最近たくさんの方が学校見学・入塾説明にいらっしゃいます。その方々が一番知りたがるのが医進塾の「ウリ」は何かということです。

東京都内だけでも大小併せて80近くあるといわれているのが、「医歯薬獣医理工系進学特化予備校」ですから、他と同じではつぶれてしまうわけで、何か特徴がなければなりません。これは特に企業秘密でもなんでもないことなので(笑)、書いてしまいますね。

1.医進塾は本当の意味での「少人数制」です。

※少人数の意味は「めんどう見の良さ」に尽きます。単に人が少ないというだけであれば、つぶれかかった学校はみな「少人数制」だということになりますね(笑)。人数が少ないからその分念入りに、丁寧に、わかりやすく、かつその後の勉強の仕方まで責任持って教えてもらうことができます。医進塾は一クラス最大人数で8~9人ですので、その意味では理想的と言えますし、また担当の先生方が徹底して付き添いますので(前回書いたとおりです)、本当の意味での「少人数制」だといえるものと自負しています。

2.伸び率の高さが何よりの「ウリ」です。

※偏差値40台前半から4月に勉強を始めて、偏差値60台の医学部に合格した方が今年も出ました。これは医進塾では決してまれなことではありません。毎回毎回全員が・・・というわけには行かないにせよ、毎年必ずそのタイプの方が出ております。これは医進塾の指導方針が間違っていない証拠だと思います。本当に嬉しいことです。

3.医進塾は授業の多さも「ウリ」の一つです。

※レギュラークラスとウィークリークラスの両方を併せて1週34コマ(1コマ90分)の授業が用意されています。通常授業以外に夏期講習、冬期講習、直前講習、それに加えて年三回の「医進塾合格!合宿」が組み込まれます。授業時間が多ければよいというものではないにせよ、それだけの授業選択肢が用意されていると考えれば、必然的に勉強せざるをえなくなりますから、結果としては良いことになるのではないでしょうか。

4.授業料には全てが含まれます。

医進塾の授業料には、通常の授業料、夏期、冬期、直前期特別講習受講料、教材費の全てが含まれます。含まれないものは「個別指導費」、「特別講座費」、「医進塾合格!合宿参加費」等の、オプション講座です。

大体こんなところでしょうか。思いついたら追加で書き加えるようにいたしますね(笑)。

医学部受験のプロが揃う。医進塾の講師。

つい先ほど学校説明のin-take面接に来校された方が医進塾の講師について質問をして行かれました。その人は今まで大手の予備校の医系コースにいて勉強していたのですが、残念ながら今年受験校全部に失敗し、来年は必ず!!という気持ちをもっていろいろなところを見て歩いているとのことでした。

その方の話しで驚いたことなのですが、その学校の講師の中には、授業時間に様々なパフォーマンス(漫才をやったり歌を歌ったり、紙吹雪を散らしたり・・・等々)をするのはよいとして、授業そのものを全くやらない人もいるということなのです。

「授業やらないで、何しているの?」

と私が聞くと、

「雑談ばっかりやっているのです」

とのこと。

「雑談ばかりじゃ時間がもたないでしょ?」

と続けて聞くと、

「しゃべりは確かに上手なので、なんとなくぼや~っと聞いてしまうのです(笑)」

というお返事でした。

思わず「う~ん」とうなってしまいました(ーー;)。

医進塾の講師に、そういうタイプは一人もおりません。以前は若干それに近い方もいたのですが、結局お引きいただき、現在残っている先生方は最終的に20倍近い競争率を乗り切ってきた方たちだけです。

医進塾の講師選定基準は、学力・指導力はもちろんのこと、受講生に対する対応のしかた、教材作成のノウハウ、その他、教職にあるものならば当然期待される力を、その最高水準に近い状態でお持ちかどうかということです。学力・実力も含めた総合的なお人柄と言ってもよいでしょう。

ですから授業中にパフォーマンスをして時間を取るなどとはもっての外ということに、当然なってきます。

坦々とした授業を延々とやられたら受講生が眠くなってしまう面は否定できませんね。その場合であっても、今教えている内容を、もっと砕けた別の面からみさせるような内容の雑談を、と規定されておりますので、脱線は必要最小限に抑えられるのです(当たり前といえばこれほど当たり前のことはありませんね(笑))。

同じ理由でチャイムが鳴ってから教室に行くという先生は、医進塾には一人もいません。チャイムが鳴る前に教室から出てきてしまう先生もおりません。みな時間一杯、90分、あるいは180分をぎりぎりまで使います。

先生方は、ご自分の授業の前から教室で皆さんの来るのをまっておりますし、授業のあとも質問は自由です。

こんな先生方になれているものですので、最初に聞いた話しには強烈な違和感を持つと同時に、それじゃ受講生も、その講師にとってもかわいそうなことだ、とつくづく思った次第です。

受講生にとっては学力が向上しないという点でかわいそうですし、その講師にとっては受講生から飛んでくる厳しい質問の連発で鍛えられるチャンスを逃している、自分の職業能力向上のチャンスを逸しているという点でかわいそうです。

そう思うと、医進の生徒と講師は幸せなのかもしれませんね(笑)。

最近の医進塾

1月25日でレギュラークラスの授業が終わり、現在は夕刻のウィークリークラス(月、火、水、金)が開講されているだけです。ウィークリークラスも2月29日で終了です。これから3月17日の「ゼロ学期」開講までが医進塾にとって一番静かな時期となります。

実は静かに見えるのは外側だけで、内部では最も忙しい時期でもあります。

今回残念ながら受験がうまくいかず、捲土重来を目指してがんばると決めた人の指導があります。新しく医進に入学したいと思ってくる見学者がいます。そのための面接があり、入塾試験(プレースメントテスト)があり、手続きがあり・・・と言った作業が、新学期まで続くことになります。

それでも、朝医進塾の事務室にきて、教室を開けたとき、今まで一年間この席で勉強をしていたみなさんの姿が見えないことに一抹の寂しさを感じます。

無事医学部に決まったA君、合格はしたけれど第一志望ではなかったため再度の挑戦を考えているBさん、今回苦杯をなめ来年度の再チャレンジに燃えているC君、Ⅱ期試験に全てをかけているDさん・・・。本当に入試は「人生の縮図」なのだと思わざるをえません。

合格された方、勉強の方向を変えた方、人それぞれです。でも君たちがここ、医進塾の教室で一年間必死に、そして真剣に学んだという事実は変わりません。

最終的に自分の進路が確定したら、ぜひ医進塾に遊びにきてください。

お待ちしております。

(続)志賀先生の英語

堂々たる体躯の志賀先生は、発音こそめちゃくちゃでしたが(笑)-openは「オーペン」、particularは「パッチキュラー」、doorは「ド~ル」と言った具合でした-文章読解については非常に厳しく、正確な日本語にできないと、それは叱られたものでした。

志賀先生には一種のカリスマ的な「志賀哲学の伝道者」の趣がありました。授業の合間に「志賀自然(じねん)哲学」の一端を披露されたことが忘れられません。

それは体系的哲学というよりはむしろ、志賀先生が独学で英語を学ばれてきた過程で身につけた、一種の「直感的世界観」とでもいうべきものだったと思います。

「あ~、ちみたち、早稲田ゼミナール入学おめでとう! ここに来たおかげで志賀先生の授業が受けられることになって、本当~によかったね。ちみたちは、バカなんだから、ここにいるんだね。でも志賀先生の授業を一年間聞けば、きっと頭が良くなって来年は第一志望合格間違いなしだからね!」

今だったら「差別用語ですよ!」といわれかねない言葉を連発しながら、あの独特のアクセントの日本語で受講生に語りかけます。書き言葉では再現できないのがとても残念です。

政治の季節といわれ、逆にしらけ世代などといわれた1970年代の若者全てに対して、一歩も退くことなく、真剣に対峙し、本気で自分の哲学をつたえようとしたところに、私たちは他では知ることのできない「熱い情熱」を感じていました。

それが当時の「早稲田ゼミナール」の雰囲気だったのです。

その本質は今でも全く変わっていないと私は改めて思います。

2008年2月19日火曜日

志賀先生の英語

早稲田ゼミナールといえば、あの当時は「私立文系の雄:早稲田に行きたければ早ゼミに行け!」が合言葉のようなものでした。実際に私の周りにも早大生は沢山おりました。半分以上・・・実感としては8割以上が早稲田ゼミナールの出身でした。

総合コースの受講生もいれば単科コースをとっただけの友人もおりましたが、中でも「志賀単科ゼミ」の 評判はものすごいものでした。

志賀先生という方を一言で言う語彙を私は持っておりません(笑)。ただ「自信のかたまり」のようだったということはいえると思います。確か学歴的には中学校しか出ていなかったと聞いております。独力で英語の勉強を続け、高等文官試験(今でいう国家公務員上級試験)に優秀な成績で合格されたということでした。

戦後GHQの関係で仕事をされたこともあると聞いています。

彼の英語はただただ「難しい!」に尽きました。たった5行程度の文章を和訳するのに5時間もかけたことを覚えています。速読だのスキャニングだの、シャドーイングだのとは無縁の英語でした。

37年前のこと・・・

はるか遠い昔のことになりますが(笑)、私が最初に「早稲田ゼミナール」のことを知ったのは、高校2年生のときでした。誰から聞いたのかは忘れましたが、当時教えておられた志賀武男先生、小野嘉寿男先生、奥幸男先生の授業がものすごいものだ(笑)といううわさが、なんとなく流れてきたのでした。

当時(1970年代)はようやく学園紛争の勢いも衰え、大学が静かになりつつあるところでしたが、都内の私立大学の一部ではまだまだ学生政治団体が幅をきかせ、早稲田大学や法政大学などでは「入ったのはよいが、入学からまる半年間、何の授業もされない」というようなことがあったそうです。

都立高も例外ではなく、都立青山高校で高校生が学校を占拠し、授業をボイコットして何週間も学校内に立てこもるというようなことまであった時代でした。

大学、高校を問わずなんとなく世間が騒然としていて、大學生も高校生も何か政治的な意見を持たないと「ノンポリ」(笑)と言われて肩身の狭い思いをするような時代でもありました。高校どころか都内のある中学校で、社会科のある教師が「君の支持政党はどこか」というようなアンケートをとったとか取ろうとしたとかが、新聞紙上を賑わせているような時代でもありました。

そんな、誰もかもが政治的でなければ人間ではないと思われた「政治の季節」にあって、そんなこととは一切関係なく、堂々と自信に満ちた授業を展開していたのが、上記の先生方だったのです。

07年度終了間近・・・

早稲田ゼミナールが「医系コース」を立ち上げて5年、「医進塾」と改名して独立してから2年が立ちました。5年間でこの小さな塾から旅立っていった先輩の数は50名を超えます。

私が医進塾とかかわりを持ってからは2年と少しにすぎませんが、私と早稲田ゼミナールそのものとのかかわりは今から33年前に遡ります。私がまだ高校生だったころからのお付き合いです。

本当に30年ぶりくらいにここに来てから丸2年。この2年間を振り返っていろいろなことを思います。

思い出と、この医進塾への私なりのこだわり、それに少しの現状報告も交えて、日記風に自由に書いてみたいという気持ちです。

お付き合いいただければ幸いです。

Raphael